ペナン・ロングステイを終えて
私は、事前調査を含めて足掛け10年のペナン・ロングステイを終えました。
これまで投稿させてもらった状況では、それなりのアクセス数があったと管理人さんから聞きましたので、
もう少し詳しくまとめてみました。これから計画される方の参考になれば幸いです。
Report by Rocky 2015.7
皆さんは日本人のロングステイ先の国として、マレーシアがマスコミに取り上げているのはご存知だと思います
。実際、財団法人ロングステイ財団の調査によれば、オーストラリアやハワイといった人気地域を抑え、
9年連続(2006~2014年)で日本人が住みたい国「世界No.1」に選ばれています。
そして、最長10年間有効(更新可)となるマレーシアの長期滞在ビザ(MM2H)の日本人取得者数においても、
団塊世代が60代後半に差し掛かり、以前ほどの勢いはなくなりましたが、常時上位をキープしています。
定年後に住みたい国・ロングステイ希望先 国別ランク2006~2014
出所:財団法人ロングステイ財団
マレーシアの長期滞在ビザ(MM2H)取得者数国別ランキング 出所:MM2H公式HP
そもそも私がロングステイに興味を持ったのは、
通商産業省がシルバーコロンビア計画なるものを提唱して、
リタイヤ層の第二の人生を海外で送るプログラムが公表されたころでした。
それによると、定年退職後を海外の保養地で暮らしたいと考える人が増えてきているが、
言語や食をはじめとした生活習慣の違い、医療などを不安に感じる人も多い。そこで、
長期滞在の日本人向けの居住地を民間主導で整備し、これにより、年金収入のあるリタイヤ層は
日本に居ては実現しにくい広々とした住宅環境のもと、ゆとりの老後を送ることができる。
受け入れ国・地域にとっても、フローの収入が得られるとともに、観光などの付帯効果、
住宅管理やメイドをはじめとした就業機会が得られると云うものでした。
この頃私は子育て真最中で、ただ漠然と海外暮らしもいいなと思っていましたが、
子供たちへの仕送りが終わった50代に入り、リタイヤ後の生活としてロングステイが現実味を帯びてきたのです。
そして、仕送り中は贅沢が出来なかったが、何とかやりくりできたので、その後は仕送り額を貯金に回し、
ロングステイ資金に積み立てていきました。
一方、ロングステイ先をどこにするかと調べ始めたが、この頃は夢の段階なので結構楽しめましたね。
まず候補地としてハワイ・スペイン・台湾・マレーシア・ニュージーランドをリストアップし、
この中から治安、生活物価、渡航の利便性を中心にいくつかの項目で採点していったが、結果的には
消去法でマレーシアのペナンが残りました。
そしてここから事前調査を始め、お試しステイを経てロングステイを体験し、
今年の撤退までを時系列に紹介していきます
1 2006.1.7~1.11 JTB・ツアー Copthorne Orchid Hotel Penang
ペナンについて検索していた折にあるホームページを見つけ、その管理人Kwさんにアドバイスを受けるべく
訪れた最初の調査旅行でした。
後でわかったのですが、彼はペナン・ロングステイの先駆者で豊富な情報や人脈を持っており、
とても参考になったし、気配りの効く粋なお方でラッキーでした。
当時はコンドミニアムが700万円程度で買え、中古でも値崩れはしないと聞いていたので、物件を見せてもらいましたが、
彼はしきりに賃貸を勧めるのでした。
その後ロングステイを経験すると、雨漏りがしたり老朽化が早かったりと日本の様な品質は期待できないことや、
売却に手間取るなどの話を聞き、賃貸で良かったと思いました。
また、MM2H(長期滞在ビザ)の取得に必要な定期預金を作るための口座を銀行に掛け合ってくれたのが
一番の収穫でした。
資料:概算費用(二人分)
1RM=31.80円
ツアー代金
148,180円
滞在費
38,448円
合計
186,628円
2 2007.7.18~7.22 エスティーワールド・ツアー Lone Pine Hotel
まだ在職中であったので、夏季休暇を利用して現地調査に出かけました。
慣れない海外渡航なので飛行機とホテルだけ手配してもらい、現地では自由行動が出来るフリープランの
パッケージツアーを利用しました。
とにかく何でもトライして、ペナンでの生活が出来るのか、確かめていかねばなりません。
まずバスの乗り方は事前に調べたとおり前払いなのだが、お釣りはくれないので小銭を忘れないことを知らされた。
そして感動したことは、障害者だけではなく高齢者にも席を譲ってくれるのを体験したことです。
先進国の日本を見習おうと、ルックイースト政策を推し進めていたマレーシアですが、
こんな思いやりは過去の話になった日本人が、見習わなければと感じました。
またタクシーはメーター制ではなく事前交渉なので、目的地ごとの料金を把握しておく必要があります。
ところで、シンガポールのラッフルズ・ホテルを創業したサーキーズ兄弟が初めに手掛けたのが
、ペナンにあるEASTERN AND ORIENTAL HOTEL(通称E&Oホテル)で、一度は泊ってみたいホテルとして有名ですが、
今回はここのアフタヌーンティーを楽しみました。
資料:概算費用(二人分)
1RM=36.10円
ツアー代金
162,000円
滞在費
38,600円
合計
200,600円
:EASTERN AND ORIENTAL HOTEL
3 2008.5.6~6.4 アップルワールド・ツアー Bayu Emas &Desa Pelangi Condo
2008年3月31日無事退職を迎えたが、満額の年金が支給されるにはあと4年待たなければならない。
その間の生活費と家内の国民年金の払い込みを考えると、退職金の取り崩しには慎重にならざるを得ません。
そこで家内が60歳になるまで再就職することにしました。
ただ、ここまで準備してきたこともあり、我儘を言って4月採用を3ヶ月遅らせてもらい7月採用で了解を得て、
1か月のお試しステイが実現できたのです。
とは言え3か月間のブランクは同僚に負担がかかるので、都合の付く限りアルバイトで出社する条件となりました。
丁度アップルワールドのペナン・リゾートエリアと街中エリアの2か所を体験できるロングステイツアーを
見つけたのは幸運でした。
パッケージツアーなので、ペナン空港からバツーフェリンギにあるバユエマス・アパートへ送ってもらい、
一通りの説明を受けてはじまりました。
アパートなのでコンドミニアムほど充実していないのではと想像していたが、
緑豊かなロケーションにたたずみ、掃除の行き届いた居心地の良さそうな施設でした。
>
ここで1週間体験し、残り3週間をジョージタウンの街中にあるデサぺランギ・コンドミニアムへ移りました。
ここは大学や複数のハイスクール、公園などに隣接する住宅地区で、街路樹に沿った電線を走るリスに
出会うほどの環境です。入居説明の中で、食事のできる店は近くに無いので、隣にある総合病院の食堂を利用
すると良いですよと聞きました。
日本人の感覚ではあり得ないことですが、屋台よりは衛生的で3種類のランチセットは安くて美味しく、
2~3回利用しました。
このコンドミニアムはキッチンが6帖ほどあり料理好きにはたまらないでしょうが、シンクが小さくて
鍋を洗うのに苦労しました。と言うのもこの時家内が腰痛で、朝食は私が担当しており、
洗い物が満足にできなかったが、外食主体のマレーシアなのでと納得させられてしまった。
この滞在で日本人会を訪ねたり、お気に入りの食事処を見つけ、ロングステイへの目処が立ったので、
マレーシアの軽井沢として人気のキャメロンハイランドへ1泊2日で行ってきました。
現地旅行社でバスとホテルのパックを組んでもらいましたが、旅費を押さえたためバスは山道を
オーバーヒート気味にノロノロ走行で、まともに着くのか冷や冷やでした。南国とはいえ
標高1,500メートルの高原は年間を通して20℃前後と涼しいくらいで、ホテルにクーラーはありません。
気候的には申し分ない環境ではあるが、食事処や買い物にはイマイチで暮らす気にはなれませんでした。
資料:概算費用(二人分)
1RM=32.89円
ツアー代金
410,000円
滞在費
120,471円
合計
530,471円
:Bayu Emas Apartments for rent
:Desa Pelangi Condo
4 009.2.9~2.15 JTB・ツアー Hotel Royal Penang
今回もフリープランのパッケージツアーを利用して、滞在先の物件調査に行きました。
この時は「いやしのペナン生活」というホームページの管理人Mtさんに、
生活に必要なペナン情報を含めて6か所のコンドミニアムを案内してもらい、
おおよその賃貸料などを確かめることが出来ました。
彼の情報は充実しており、当時参考にされた方は多いと思います。
でも残念なことに2011年7月にお亡くなりになり、今現在、彼に匹敵する情報は
見当たらないと思います。ところでこの年は円高に推移していたので、この機会に
長期滞在ビザ(MM2H)の取得に必要な定期預金を作りました。
資料:概算費用(二人分)
1RM=26.80円
ツアー代金
149,800円
滞在費
32,643円
合計
182,443円
5
2010.2.9~2.15 HIS・ツアー The Northam All Suite Penang
この時は、別のホームページに気に入った物件を見つけ、下見に行きました。HPは日本語だったが、
管理人はイギリス人のDvさんでした。実は通訳を兼ねた日本人スタッフがいたのです。
早速Dvさんの案内でUSM大学に近い、Nパークというコンドミニアムに行きました。
4棟からなる大きなコンドでプール周りも南国らしい雰囲気が良かったのですが、住戸がイマイチでした。
でもオーナーが中華系の女性Jnさんで、気さくな方なので残念だなぁと思っていたところ、
彼女の息子Dlさんが持っているコンドを見てくれと言うので、向かいにあるEパークへ行きました。
そこは今年中に退去する予定だという最上階の27階の物件で、インテリアがオシャレなのとベランダからの
景色が抜群で、すぐに気に入ってしまいました。私もあと1年は働かないといけないので丁度良いタイミングでした。
あとは退去が決まったら連絡をくれると言うことになったのです。
資料:概算費用(二人分)
1RM=25.38円
ツアー代金
187,520円
滞在費
22,680円
合計
210,200円
:
N-Park Condominium
6
2010.9.15~9.22 HIS・ツアー G Hotel Gurney
7月になってEパークの物件が退去すると連絡がありました。
ついてはリフォームするので家具や仕上げの打ち合わせに来てくれと言うことでしたが、
9月の連休まで待ってもらいました。
オーナーのお母さんJnは学校の先生で美術が専門だと聞いていたのと、家具屋を回るほど日程が取れないので
任せることにしました。そして半年後でないと退職できないので、リフォームを遅らせて欲しいと
相談した結果、間を取って2011年1月からと言うことで契約が成立しました。
実は契約に先立って約款を送ってもらい、自分なりに翻訳し、さらに英語に長けた知り合いに見
もらっていたし、友人の切り絵師に武者絵の一点を譲り受け、手土産に持参した。
これで好印象を持ってもらえたので、1ヶ月の家賃をRm1,500(¥41,500)に抑えることが出来ました。
話が決まれば今後の付き合いもあるので、1年間の家賃を前払いすると伝え、一緒に両替店に行った。
すると喜んでくれ、地元の人しか行けないペナンヒルの裏道をドライブに連れてってくれ、
帰りには食事を御馳走になりました。
これで念願のロングステイの目処が立ったので、仲介人のDvさんに同行をしてもらい
¥3,000のサムスン携帯電話を買うことにしました。
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資料:概算費用(二人分)
- 1RM=27.62円
- ツアー代金 195,540円
- 滞在費 34,706円
- 合計 230,246円
- :
E-Park Condominium
7
2011.1.5~1.13 NOE・ツアー Sunway Hotel Geogetown
Eパークは12月末でリフォームが終わったので、仕上げの確認と鍵の受けとりに出かけた。
38歳のオーナーとご両親が立ち会ってくれ、仕上がりをチェックして回り、不足するアイロン台や鍋などを伝えると、
すぐに用意すると言ってくれた。
また想像していたとおりオシャレなデザインでまとまっており、お母さんが作った壁掛けや置物も引き立っていた。
ところで仲介人のDvさんが、23階に3ヶ月の滞在で来ていた栃木県のSkさんを紹介してくれたので
、情報交換を兼ねてガーニードライブの金門へ、スティームボートを食べに行きました。
こうして外出するたびに車は必需品だと思うようになり、オーナーに相談すると売りに出す車が
あるので見ないかと言われ試乗してみた。1300CCのKembaraというジープタイプで、
ダイハツ・テリオスのマレーシア版であった。オーナーの車であれば後々のトラブルも少ないだろうと思い、
次回来るときに譲り受けることにしました。
なお、マレーシアの中古車価格は日本ほど下がりません。
中古車を買うのであれば、このサイトで車名と年式を書き込むと相場が分かります。
また仲介人Dvさんが長期滞在ビザ(MM2H)は無くても、ビザなし90日の短期滞在の繰り返しで困らないと教えてくれました。
彼はイギリス国籍だが、90日をオーバーしない都度、タイ南部のハジャイへ2~3日遊びに行ってくるのだそうです。
(なお、マレーシアのビザなし滞在は90日間で年間2回の180日が可能です。3回以上の入国を
している方の話を聞きますが、「スリーアウトルール」という規制がありますので注意が必要です)
私の場合は自宅の管理を考えると、90日の2回滞在で十分なので、長期滞在ビザは止めることにしました。
-
資料:概算費用(二人分)
- 1RM=27.32円
- ツアー代金 164,520円
- 滞在費 79,307円
- 合計 243,827円
- :
参考中古車市場価格
8
2011.5.10~7.11 全日空 E-Park Condominium
70歳までは面倒を見てもらえる職場なので、引き留めを受けましたが、自分の健康寿命を考えると潮時は
63歳だろうと再就職時に決めていたこともあり、3月31日に退職辞令をもらいました。
そして、送別会、年金・健康保険等の切り替え手続きを片付けて、ペナン・ロングステイへ出発しました。
空港では仲介人のDvさんが迎えに来てくれ、我が家まで送ってくれました。
翌朝、南国特有のスコールと共に書斎の窓周りから漏水があり、Dvさんに連絡したところ、
オーナーからは「すぐ乾くし、私の窓も漏るんだよ」との回答です。
それはないでしょ! とも思いましたがここは日本ではないので、郷に従うことにし、
シール材とコーキングを買ってきて自分で直しました。住宅の施工精度や品質管理はこの程度なので、
Kwさんのアドバイス通り、コンドミニアムは買うものではなく借りるのが良いことを実感しました。
次にオーナーから譲り受ける車の自動車保険の契約は、日本での留学経験があり、
漢字を使いこなしたメールを送ってくれ、何かとアドバイスしてくれたOiさんに頼みました。
マレーシアは日本での無事故割引を引き継いでくれるので、日本の保険会社で英文の無事故証明書を貰ってきており、
55%OFFで契約できた。また、自動車保険に加入してないとフロントガラスに貼る道路税の支払い済み
ステッカーがもらえないので、制度としては日本の自賠責保険のようなものである。
これに想定外の事故を考慮して、任意保険を付加した。
その後、名義変更した自動車登録証を受け取り、Rm23,000(¥620,000)の支払いを済ませた。
これで予定時間が読めないバス移動が無くなり、行動の自由度が広がった。
カーナビは駐車中に盗られることがあるとの情報だったので、着脱しやすいようにセットし、
後は日本から送った車載用冷凍冷蔵庫の到着を待っていた。
数日してPOS(郵便局)から対岸のバタワースの事務所に取りに来るよう連絡があった。
普通の小包なら配達してくれるので、これは手間取るかなと思いDvさんに同行してもらった。
案の定、中身の確認を求められ開封させられた。
トドゥンという頭巾を付けた強面の女性係官が、これには関税がかかると言う。
三年前に買ったもので中古扱いだから無税でしょと訴えるが、理解してもらえない。
丁寧に使っていたので新品に見えたのだろうが、こんなこともあろうかと同封しておいた
取扱い説明書保証欄の購入日を見せて、やっと引き取ることが出来きた。
現金が少なくなってきたのでCIMB銀行へ引き出しに行った。ガードマンが居るPreferred室に入ると
担当のAn嬢が対応してくれたが、私の通帳を家内との連名にするよう勧めてくれた。
これは私にもしものことがあっても、口座が凍結することなく家内が引き出せるので助かる。
また、銀行の駐車場は混んでいるので、Preferred専用のスペースを使えるようにステッカーをくれた。
これまで混んでいるときは隣の有料駐車場を使っていたが、このステッカーを見たガードマンが
誘導してくれるので有難い。
こんな調子でひとつひとつ学習しながら、ペナン生活に慣れてきたので、前回下見に行った
キャメロンハイランドへ2泊3日で行くことにした。
ところが ところが、この先予期せぬことになってしまった。
出かけに微熱を感じながらイポーまで走らせ朝食をと、お目当ての点心店へ行くと定休日であった。
取りあえず近くで腹ごしらえをし、キャメロンへ向かった。少し観光してからホテルに入る予定であったが、
事情を説明して12:30にチェックインさせてもらった。
怠い体をベッドに入れるが、悪寒がひどくて毛布を取り寄せ、ペットボトルを湯たんぽにして寝た。
ビッショリかいた汗で目が覚め、体を温めようと風呂に入るが湯がぬるい。水分補給と持ってきた
バッファリンを飲んで寝る。
翌朝チェックインしてくれた女性スタッフが心配して来てくれ、病院を紹介しようかと言ってくれたが、
大丈夫だと言って断った。こんな田舎で長居することになると家内では対応できないと思い、
何とかペナンに戻ることを考えたからである。
結局二晩、汗にまみれて三日目の朝に37度に下がったので、何とかペナンに戻った。
すぐにローガンライ病院に予約を取り、翌日Dvさんに送ってもらい受診した。
血液検査の結果デング熱と判り、即入院となったが、ここは日本語が話せるSmさんが診察に付き
添ってくれるので心強い。
マレーシアはデング熱対策に国を挙げて取り組んでおり、専門の係官が病室に来て
罹った経緯などの聞き取りを受けた。
病室にはペナンで親しくしてくれるLoさんが見舞いに来てくれたが、
私が寝ていたので起こさずに帰ったと看護師が教えてくれたり、
退院後にはおなじコンドミニアムのPlさんが、私が病院に送ったのになぜ言わなかったのか?
と嬉しいことを言ってくれ、辛い入院騒ぎと引き換えに、優しい人たちに出会えたのは幸せであった。
結局6日間の入院で約90,000円掛かったが、帰国後健康保険で7割弱戻ってきた。
そんなこんなで貴重な経験をしたが、いろんな出会いがあり楽しい2ヶ月であった。
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資料:概算費用(二人分)
- 1RM=26.95円
- 航空券往復 178,440円
- 家賃(二か月分) 80,850円
- 滞在費(光熱水費込)165,766円
- 自動車・税 名変料 26,926円
- 入院費 88,758円
- (帰国後63,343円還付あり)
- 合計 540,740円
9
2011.10.3~11.2 キャセイパシフィック E-Park Condominium
南国なのでわざわざ夏にペナンに行かなくても良いが、日本と違って蒸し暑さが無いのでいいかもしれない。
でも夏に自宅を閉め切っておくのは家が傷むのでできない。
と言うことで、3ヶ月ぶりのペナンである。デング熱の教訓から快食・快眠・快便を心がけ、
無理はせず程々の生活にした。このコンドミニアムには300世帯ほど入居しているが、
日本人世帯は我が家だけらしく、エレベーターではよく声を掛けてくれる。
そんな中で日本に留学経験のあるToさんが、遊びに来るように誘ってくれたのでお邪魔した。
奥さんのお父さんが私と同じ年なので親子ほどの開きがあり、日本では嫌われる年寄りに、
よくお付き合いをしてくれた。
ある日、私がだし巻き卵と伊達巻を作って届けたら喜んでもらえ、
お返しに私の好物のスティームボートを作るからと招待を受けた。そんな付き合いをするようになったこともあり、
私達が不在の折はマイカーを預かってくれるようになった。
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資料:概算費用(二人分)
- 1RM=24.87円
- 航空券往復 152,700円
- 家賃(一か月分) 37,305円
- 滞在費(光熱水費込) 63,799円
- 合計 253,804円
10
2012.5.12~6.17 中国南方航空 urny Park Condominium
今回は、割高にはなるが短期のコンドミニアムを借りた。
ガーニープラザに隣接し日本の滞在者が多いコンドミニアムで、ちょうど一時帰国の留守宅を
貸してくれることになった。当然のことながら彼らの私物もある住宅なので、
家賃程度で良いと思うが五割増しの賃貸料であった。ロケーション的には便利なところで
一度は体験したかったので良しとするが、次はない。
初めてLCCの中国南方航空を使い、上海経由の広州で乗り換えペナン着のルートであった。
9:35中部空港を離陸し、11:00に上海に着いた。経由便なので機内で離陸を待っていたが一向
にタラップを離れない。説明のないまま2時間遅れで離陸し、広州に着いたときにはすでに
ペナン行きは出発したとのことである。
さーて困ったぞ. ペナン空港にはDvさんが迎えに来てくれる予定になっている。
今回は個人手配だし、言葉の壁をどう乗り切ろうかと苦労した。
取りあえず南方航空が用意したホテルに送ってもらい、明日の日程の説明を受けたのち、
早速Dvさんに連絡をした。翌日空港へ送ってもらい搭乗手続きをすると、
バッグが20Kgを超えるので追加料金を払えと言うのである。
おいおい今回は30KgまでOKと言うことで利用したのに何てことだ、
と訴えても頑と受け付けません。こういうことも有ろうかと「この便は30Kgまで
追加なしだと聞いている。昨日中部空港でチェックを受けてきた、
よく確認しろ」とヤフーで北京語に翻訳したメモを見せた。
時間はかかったものの何とかクリヤーしたが、謝ることはなかった。
安いと言うことで利用したが、やはり中国は考えものだといい経験をした
>
ところでマレーシアの情報収集のひとつにこのサイトを使っている。
ここで日本からクアラルンプールに赴任したOtさん一家がレンタカーを探していたので、
連絡を取り合って会うことにした。KLは乗継に利用するだけで市内へ降りたことが無かったので、
観光がてらKLまでのドライブ旅行となった。実際に試乗してもらい納得されたので、
私が帰国中は貸すことで合意した。そして彼らはペナンに行ったことが無いと言うので、
私の帰国にあわせてペナン旅行を計画してもらい、ついでに車を持っていくことになった。
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資料:概算費用(二人分)
- 1RM=25.12円
- 航空券往復 143,680円
- 家賃(一か月分) 107,011円
- 滞在費(光熱水費込)104,530円
- 宿泊費(ホテル5泊) 42,444円
- 自動車保険・道路税 16,133円
- 合計 413,798円
- :
マレーシアの情報収集サイト
- :
Gurny Park Condominium
11
2013.5.11~6.19 エアーアジア Century Bay Private Residences
前回の中国南方航空は懲りたので、今回はエアーアジアを始めて利用した。
関空を23:25発 5:10 KLに着く深夜便なのでほとんど寝るだけです。
エアーアジアはビジネス席とエコノミ席の間に子供が利用できないクワイエット席がある。格安航空を利用するので追加料金を払いたくない人はエコノミーを、余裕のある人はビジネスを使うので、座席指定料金が必要ですが、以外にここが穴場である。
そして座席の予約方法が大事です。
3人がけの真ん中を押さえるのです。こうするとカップルの人が両脇へ来ることはないと思いますし、
一人旅の人も大抵は隣を開けるように押さえるので、空席になる確率は高いのです。
こうなると3席を占用して横になれることが多いですね。
さて、ペナンもだいぶ慣れてきたので、いろんなサイトで情報集めが出来るようになり、
今回はサービスレジデンスと言う滞在先を見つけた。これはキッチン付のホテルなので、
毎日ではないが掃除やシーツの交換がある。ただ問題は、英語でのやり取りなので細かい
ところが上手くいかない。値引き交渉で多分上手くいったと思ったが、齟齬があると
後でもめるので、Eパークからお付き合いしているToさんに仲介してもらい
1ヶ月Rm2,200+電気代で契約できた。
ペナンの市場に行くとエビとカニを売っているので獲れるかなと思い、
今回はカニかごを持参して行った。リゾートで有名なバツーフェリンギの先にある
テロバハンの桟橋に仕掛けてみたが、ナマズの様な魚が掛っただけでカニは獲れなかった。
でも桟橋からはサヨリが良く見えるのだが・・・。
私はゴルフをしないので、ブキッジャンブルのボーリング場へ行ってみた。
靴を借りて2ゲーム楽しんだがRm9(300円)とお安く遊べることが分かった。
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資料:概算費用(二人分)
- 1RM=33.89円
- 航空券往復 75,580円
- 家賃(一か月分) 74,558円
- 滞在費(光熱水費込) 129,222円
- 宿泊費(ホテル6泊) 37,991円
- 自動車保険・道路税 21,657円
- 合計 339,008円
- :
Century Bay Apartment, Batu Uban
12
2014.5.10~6.18 エアーアジア Century Bay Private Residences
2013年に続きセンチュリーベイに滞在しました。
詳細記事はサイト内を参照
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資料:概算費用(二人分)
- 1RM=31.84円
- 航空券往復 59,100円
- 家賃一か月分 70,048円
- 滞在費光熱水費込 119,577円
- 宿泊費ホテル6泊 23,780円
- 自動車保険・道路税 25,000円
- 合計 297,505円
13
2015.5.13~5.20 エアーアジア Evergreen Laurel Hotel Penang
事前調査を含めて足掛け10年のペナン・リピートステイを終えるために、1週間の日程で片付けに
行きました。
定期預金の解約と日本への送金のため、CIMB銀行に行った。国際送金をするためには金融機関識
別コード(SWIFTコード)が必要なので、それを含めた送金先銀行の住所、電話番号、私の名前、
口座番号をレターにして渡した。するとすべて手続きをしてくれ、当日のレートで日本円を提示さ
れ、OKのサインをして済んだ。銀行では確実に伝えるのにレターを渡すように教えられていたのが
役立っている。
次に、まだ使えそうな圧力釜等々の生活用品をチャリティーバザーへ役立ててもらうように、
日本人会に届けて大体片付いた。
あとは車の譲渡だけだが、その前にお世話になった方々への挨拶に出かけた。
このところの円安で今滞在している方は年金が目減りしており大変でしょうが、
私の場合はグッドタイミングの為替レートで幸運です。
何事も始めがあれば終わりがあるわけで、いつ決断するかは迷います。
まあ、多少未練があるうちの方が気持ちよく終われると思うし、デング熱発症率が増えているのも決め手になりました。
投稿にもありますが、すべては自己責任ですから、今回は安全に十分注意を払って
五つ星ホテルに泊まりました。普段は窮々自適の年金生活なので三ツ星クラスですが、
今回は車の売却代金が入るので、余裕をもって快適な滞在となりました。
窓が開かないので部屋に入ってこないと思うが、それでも用心のため、
熱帯シマ蚊用のプッシュ式スプレイ蚊取りを持参しての滞在です。
ほぼ順調に事が運んで車の購入予定者と一緒にJPJ(陸運局)へ行って自動車登録証の売却者欄にサインすれば終わりです。当初は面倒な手続きだと思いましたが、係官の前で購入者と売却者が立ち会っての名義変更は、盗難車等の不正な売買が出来ないための良い制度だと思いました。
それが済めば、ペナンからKLへ安全運転がお墨付きのリムジンバス
(個人差はありますが私の一押しです)で移動し、深夜1時のフライトでした。
はっきり言ってホッとしており、ワクワクしながら帰国したのが本音です。
ヤッパ日本がいいですね!
-
資料:概算費用(一人分)
- 1RM=30.48円
- 航空券往復 23,060円
- 滞在費 27,488円
- 宿泊費ホテル6泊 51,258円
- 合計 101,806円
林住期
シルバーコロンビア計画に触発されて、漠然と海外暮らしを思い描いた時を過ごすうちに、
定年の節目が近づいていました。そして、その頃よく見たテレビが「人生の楽園」でした。
「今週は何かいいことありましたか。私ね、思うんですよ。人生には楽園が必要だってね」
そうだよなぁ、地位も名誉も財産も築けなかったが、何とか借金は作らずにこれたじゃないか!
決して褒められた亭主でも親父でもなかったが、初めての人生なので、まぁ良しとしてくださいよ!
と自分に甘い評価を下して、第二の人生をロングステイと決めました。
それから、在職中に休暇を利用して調査を開始したのですが、しばらくして出会ったのが五木寛之著の
「林住期」でした。
古代インドでは、人の一生は「学生期」「家住期」「林住期」「遊行期」の四つの人生があり、
現代に当てはめると子育てが終わる頃から「林住期」が始まるのだそうです。この時期は
「仕事を離れ、真の生き甲斐をさがす」のだそうで、
退職を契機に一つのテーマを得た思いでした。
真の生き甲斐をさがす為に林に住むとは、いわゆる仙人の如くそれまでの自宅を離れ、
淡々と質素な生活に甘んじることかと自分なりに解釈したら、まさにロングステイと重なりました。
皆さんおっしゃる様にペナンにお勧めする観光地なんてないんですよ。
脂っこくて調味料が多い食事は続けれないし、海もきれいでないし、ゴルフが安いと言っても
私はしないし、英語は話せない。 正直言ってペナンですることはないですね。
でも時間はたっぷりあるんです。
座禅や修行僧のようにじっくり自分を見つめ直し、一日一日をしっかり生きることに心がけ、
現地の人との出会いを大切にする。そのために日本人村を構築するグループとは距離を置き
、英単語とボディーランゲージを頼りにお付き合いを楽しみました。お蔭で良い人達に巡り合い、
仏教寺院の慈善活動や日本語学校のイベントのお手伝いに参加させてもらったり、コンサートや
パーティーに招待されたり、夕食に招かれたりもしました。そして強く感じたことは彼らの
「優しさであり、思いやり」でした。
デング熱で入院した時は最悪のことも考えました。
ATMも使えない、パソコンも使えない家内がここの支払いをどうするのか、
後始末をつけて帰国できるのか? 白血球が日に日に下がっていく中で策を巡らせていました。
ところがCIMB銀行のAn嬢が口座を共有名義に勧めてくれたおかげで、家内は預金の引き出しができたし、
Loさんはじめ皆さんが気に掛けてくれたおかげで乗り切れました。
また、バス停でお会いする方は皆優しい眼差しと笑顔で接してくれます。
そして乗車したらすぐに席を譲ってくれます。
この国は55歳以上をシニアとして労わってくれますが、私達もそう見られたのでしょう。
まさに「眼施」「和顔施」「言辞施」「心施」「床座施」をごく日常的に体験出来ます。
だからこそ寄付や奉仕が自然にできるんでしょうね。確かにマレーシアは経済的に途上国かもしれませんが、
思いやりと云う面からは今の日本の方が途上国だと思います。
自分の我が儘でペナンに来ただけなのに、多くの方に優しく接してもらい、生かさせてもらったんだと
気づかされました。
真の生き甲斐って難しく考えないで、自分にできることをさせてもらう、
それだけでいいですよね。金はない、知恵もない、技量もない私には、
財施・法施・無畏施なんてできませんが、「無財の七施」ならできるんだと教えていただいた10年でした。
サイト管理人コメント;
この投稿記事は、団塊世代、サラリーマンとして高度成長・バブル・そしてその後の経済低迷期を
経験し、ごく普通の退職後の生活を模索してきた、東海地方に住む同世代の方の記録です。
これから退職し、ロングステイを目指す方の資料としてお役に立てればと思い、寄稿をお願い致しました。
ご質問などは、一度、当サイトの掲示板に書き込んでください。管理人及び寄稿者Rockyさんで解る事でしたら、
出来るだけ、協力致します。 2015・7