スイス人女性が見た日本

スイスと日本の特徴と良さ、共通点・相違点
日本のイメージ・体験している日本の生活について
スイスロングステイ情報

 読者投稿記事特集 スイス女性人が見た日本

投稿者の紹介 by Rocky
私を含めてロングステイを経験した方の多くが「やっぱり日本だよね」と感じるのではないでしょうか? ある日、友人が勤めていた日本語学校の生徒さんで、スイス人のバンブーさんとお会いする機会がありました。
その後時々、三人でランチをご一緒するようになり、お話を聞く中で皆さんに知ってもらうのも良いかなと思いました。
彼女は約三年間、日本語を習っているそうですが、上達が早く日本語でのメールに不自由はないので、 彼女から見た日本の感想をお願いしたところ快く受けてくれました。 これからロングステイや旅行で、スイスを目指している方の参考になればと思い紹介します
ページ内インデックス
スイスと日本の特徴と良さ
日本とスイスの共通点
日本とスイスの相違点
日本のイメージ
体験している日本の生活について
スイスでのロングステイについてて
スイスの観光とニュースのリンク
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 スイスと日本の特徴と良さ

初めて日本の文化と日本人に出会ったのは、スイスで仕事をしていた時でした。

その後、2003年にタイのバンコクで多くの日本人のクラスメートとタイ語を勉強した時に、 友達に会席料理を紹介して頂きました。

また、スイスで唯一の旅館で尺八の演奏というイベントに参加した事もあります。

遠縁には日本人もおります。そんな事で、私は、もともと好奇心が強い性格ですので、 まずは観光で来日し、いろいろな物に感動しました。 その時は、有名な観光地を訪問しましたが、特に素晴らしかったのは、黒川温泉や四国の道後温泉 と四万十川や屋久島等でした。

ビジネスホテルや、民宿や、旅館に宿泊し、様々な素敵な出会いがあり、地元の方々に沢山親切にして頂きました。

日本人の面倒見の良さや正直な国民性のお陰で、日本語が話せなくても、新幹線はもちろん、 レンタカーでも簡単に旅行が出来ました。

さらに、言葉やマナーを勉強すれば、日本にいる事がもっと楽しくなり、深い話も出来、 生活が少し解ってくると思い、約3年間日本語の勉強を頑張ってみました。

18歳の時、ある国に留学し、一年間ホームステイし、素晴らしい体験でしたが、 なぜか、その国の文化と生活が気入りませんでした。

しかし、私の性格に合う感じがし、何度も戻り、第二の故郷と成った日本と、 スイスとの共通点と相違点を私なりに紹介させて頂きます。

日本とスイスの共通点

スイスは寒い山国のイメージですが、日本と同じで、場所によって天候と景色の違いがあります。 例えば、スイスの南部はイタリアに近いので、蒸暑くなく、気温は東海地方に似ています。 スイスでは、嵐は発生しますが、梅雨や台風はありません。

普段の生活や観光をしている時、数多くの共通点があります。 例えば、スイスも安全で安心な国ですが、男性はズボンの後ろのポケットに財布を入れておかない方が良いと思います。

共通点は、保険の種類が多く、加入する人が多いと聞きました。 ゴミはちゃんと片付けられて、整理がされています。 どちらの国も、外国人に人気があり、スイスか日本に住みたい人が多いみたいです。

スイス人も、日本人も質を大切にし、奇麗好きで、正直で、時間を守る性格だと思います。 また、スイス人は控えめな国民ですが、日本人の方がもう少し控えめという感じがします。 それから、スイス人も少し恥ずかしがりで、礼儀正しい国民性だと思います。

日本とスイスの相違点

今年の夏、久しぶりに2ヶ月程スイスに戻りましたが、日本での生活が本当に好きで、日本の生活の方が普通だという感じになってしまい、文化が違うのは当然かもしれませんが、スイスと日本の生活の違いを実感してきました。 スイスの景色も奇麗ですが、私は、日本の空気や緑の方が魅力的で好きです。 なぜかと言えば、日本の方が緑の種類が多く、空気の味も違うからです。

様々な小さい相違点があります。

スイスでは、デパートは月曜日から土曜日は夜まで営業していますが、日曜日はお休みです。 レストランも、日曜日がお休みというお店があります。 元々、スイスでは日曜日はお休みで、気分転換という考えが強く、家族と家で食事したり、お庭のお世話をしたり、ハイキングや美術館やコンサート等に行ったり、するという習慣があります。 逆に、ATMは24時間開いています。

スイスには、日本でとても便利な宅急便という会社はありません。

禁煙に関して、それぞれの国によって様々ですが、スイスの法律では、お店や建物や職場では禁煙ですが、お店の外にあるベランダや駅のホームでは喫煙しても良いですが、日本の様な喫煙所はありません。 スイスのティッシュが日本製より丈夫で、日本人に喜んで貰いました。

いろいろな物のサイズも国によって違います。

例えば、私は背が低いので日本の電車の座席の高さがぴったりですが、背が高い外国人にはちょっと高さは合わないかもしれません。 また、プールの場合は、スイスでは、深さは様々ですが、日本では歩ける様に浅いのが普通です。 交通についてですが、スイスでは駅に改札口はありません。 車掌が切符を検札しています。郊外電車では、検札がない場合もあります。 そして、交通機関が多くて、車はほとんど要りません。 また、会員になれば、全国の駅で車を安く借りるシステムがあります。

スイスの運転手は歩行者が安全に道を渉るまで、ちゃんと横断歩道の手前で待っています。 しかし、スイスでは十分に車間距離を取っていない車が有るので少し怖いですが、日本ではそんな感じはしません。 大分前からスイスには外国人が増え、全人口824万人の24%(2014年)が外国人です。

その方々のマナーや習慣はスイスを訪問している時に感じると思います。 スイスもサービスを大切にしている社会ですが、一般的にスイスより日本の方がサービスレベルが高く、 働いている方が多く、いろいろな職種の仕事で素晴らしいサービスを提供していて、とても気持ち良く生活しています。 特に、日本のプレゼントの包装は最高です。 勿論、スイスでも素晴らしい専門店があります。

スイス人も一所懸命心を込めて、働いていますが、お休みは、日本と違って、法律で1年に4週間以上で、規則としてだけではなく、実際に労働者と社員はお休みを取っています。 それでも、スイスでは、残業があります。

お風呂についてですが、スイス人はお風呂に入るよりも、シャワーを浴びる方が多いです。 また、スイスでは、浴槽に入って、体を洗います。

買い物は、スイスにもスーパーがありますが、機会があれば、農家さんや市場での買い物がお勧めです。 市場での買い物は雰囲気も素晴らしいし、お花や果物や野菜等はお店より安く新鮮です。 その上、市場の人と面白い話が出来ます。

スイスでは、日本と違って、お客さんは初めてのお店に入った時でも『こんにちは』という挨拶をします。 自分で食事を作る場合、食材費は同じ位ですが、スイスでの外食は日本よりとても高いと思ます。 出来れば、スイスにも、美味しくて、安いお蕎麦屋さんがあれば、とても幸せです。

スイス人は外でコーヒーを飲んだり、ゆっくり食事したりする事がとても好きな国民です。 川や湖の畔のテラスでの出会いが多く、素晴らしい習慣だと思います。植物園か公園へお弁当を持って行ったり、 遊覧船での食事も人気があります。

和食が世界中で一番だとおもいます。何故なら、食のバランスも良いし、いろいろな味もあるし、 食材その物の味を味わえますから。

材料については、スイスで作られていないレンコンやゴーヤなどや、 梅干や納豆や八丁味噌や海の幸も、 とても好きになってきました。

いろいろな種類のお米も最高だと思います。

美味しいお米と味噌汁と漬け物とお茶があれば、とても幸せです。 やはり、和食は2013年に世界遺産に登録されました。

日本語を勉強していた時も、ランチは奇麗な和風のお庭のベランダで美味しくて、 自然な味が する和食を頂きました。 日本の技術も最高です。例えば、着物の生地(模様、質等)、竹細工作品や、庭園、歌舞伎に大変感動しています。 書道や絵なども魅力的だと思います。スイスにもお勧めのコンサートやオペラや美術館があります。 また、日本の諺や四字熟語が気に入っています。

スイスの温泉と日本の温泉の雰囲気は全然違います。 温泉の数はスイスより日本の方が多く、私は、日本の温泉の方が好きです。 自然な雰囲気の露天風呂等、いろいろな所に温泉があり、海岸にある温泉は最高です。 スイス人は日本人よりストレートに話したり、意見を言っていると思いますが、 両国とも、和を大切にしていて、道やジム等で知り合った方と軽く話しているみたいです。

 日本のイメージ・体験している日本の生活について

日本のイメージ
初来日前に、イメージをあまりせず、本等でマナー等について調べました。

日本人は表情や表現をあまり表さないと思っていましたが、 今では相手の気持ちや何を考えているのかが、大体解るようになって来ました。

スイスの風景
最近、スイスにも高層ビルが増えてきました。
家のバルコニーでのお花の飾り物は法律で決まっているのかと一度聞かれましたが、習慣です。 面白い事に、場所によって、植物と家のスタイルが異なっています。
また、チューリッヒという人口40万人の都市では川と湖が奇麗なので、 遊泳が出来ます。

体験している日本の生活について

仕事以外で、普段の生活を日本人と一緒にする事が出来、とても幸せです。

約3年間、毎日日本語の勉強していて、日本人の友達が出来、一緒に旅行や様々な体験を 大いに楽しんでいます。 友達にジムを紹介して貰ったり、 畳屋さんを紹介して貰い、アパートのリビングに畳を敷き日本の雰囲気を楽しんでいます。

私にとってこの様に日本の生活に触れるのが最高の喜びと感じています。

情報収集は、テレビや友達との会話で得ています。

関西と東京にはスイスの協会があり、東京にあるスイスの商工会議所では、スイスと日本と 関係のある文化や仕事の会があります。 バーベキューや建国記念日などのイベントが開かれています。 時にはイベントに参加し、日本の方も出席しているので楽しく良い出会いになります。

時には、私は、3~4日の旅行で、美術館に入り、素晴らしい作品を見たり、温泉に入ったり、 ハイキング等を楽しんだりしています。

スイスでのロングステイについて

自分でロングステイの為アパートを2、3ヶ月借りるという体験はまだやっていませんが、面白そうです。

スイスの物価はちょっと高いですが、インターネットでアパートを探して、 自分で料理を作ったら良いかもしれません。

スイスは雰囲気も景色も場所によって違うので、最初に電車でいろいろな所へ行き、 下見をした後に、決めたら如何でしょうか。

山村や小さな町は、とても癒され、街には、歴史的な場所や遊覧船やコンサートや博物館等があります。 時間に余裕があれば、4か所にしても良いと思います(例えば、フランスの方、山村、南方、北方の町)。 旅行する場合は、ユースホステルがお勧めです。

ちなみに、閑散期に1ヶ月宿泊すると、朝食が付き割引になる場合があります。 なお、ユースホステルでは食事は出来ますが、自分で料理を作る事は出来ません。 機会があれば、ホームステイも最高です。

ちなみに、日本人の観光客は、丁寧で、スイス人には大変人気があります。 特に、チューリッヒには、日本人が住んでいらっしゃるので、お会いできれば面白いと思います。 私は一度日本からスイスに戻った折、日本人と一緒に書道をやったり、バザールに参加し、楽しみました。 また、前もって、スイスの地域の言葉を勉強すれば、素晴らしい出会いが出来ると思います。

スイスの観光とニュースのリンク

インターネットで調べると、観光や生活やイベント等についていろいろ書いてありますので、 私が今まで参考にしたホームページをほんの少しだけ紹介したいと思います。


postscript

世界の、どこが一番素敵で自分に合っているかを評価する事ではありませんが、 それは、それぞれ人の好みだと思います。

故郷というものは、自分が生まれた所に限らず、気持ちが落ち着き、周りの人と心が通じ、 心が癒され落ち着く場所ではないでしょうか。

スイスと日本には共通点があり、日本の生活と習慣と国民性が私に合い、日本は素晴らしい第2の故郷となりました。 私の夢は、日本人と一緒に、2~3ヶ月スイスで暮らし、9ヶ月位日本で暮らす事です。 是非、スイスでも日本でも、いろいろな素晴らしい出会いを精一杯楽しみましょう!

2015年9月19日 バンブー
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