ニューオリンズに限らず、この時代は水運が都市発展の重要なファクターであり、１８２５年、ニューヨーク州都オルバニーからエリー湖まで、約４００ｋｍを結ぶ「エリー運河」が完成しました。これにより、ニューヨークからハドソン川をさかのぼり、五大湖までの水上輸送路が確保され、ニューヨークは物流の集散地として更なる発展を遂げることになります。輸送路上に位置するオルバニー、ロチェスター、トロイ、バッファロー、ウチカも人口の多い都市としてランクインしています。また、ミズーリ州セントルイスも、ミシシッピ川とミズーリ川の合流地点に位置します。

エリー運河の開通もあって、デトロイトやシカゴのように、五大湖沿岸の都市が発展していく方向に働きました。ちなみに、シカゴの１８４０年当時の人口は4,470人で、全米第９２位でした。

【ランク落ち】 
トーントン（ＭＡ）、ジョージタウン（ＤＣ）、ニューベリーポート（ＭＡ）、レキシントン（ＫＹ）、ナッシュビル（ＴＮ）、オーガスタ（ジョージア）、グロースター（ＭＡ）

【注記】
・左欄の矢印は10年からの順位変動を示す。↑↑、↓↓は５位以上の変動、NEWは新たなランキング入り、UPはベスト５０圏外からの復活を示す。
・人口の数字に付いた#は、１０年前人口からの減少を表す。
・ノーザンリバティーズ、スプリングガーデン、サウスワーク、ケンジントンの「区」はDistrict、モイヤメンシングの「村」はTownship。いずれも、1854年フィラデルフィアへ編入。
・ワシントンＤＣは連邦のコロンビア特別区であるが、１８７１年までは内部に市や町といった自治体が存在。
・ブルックリンは１８９８年ニューヨークへ編入、区となる。
・ノーフォーク、リーディングの「区」はBorough。
・アルゲニーは１９０７年ピッツバーグへ編入。
・ロックスベリーは１８６７年、チャールスタウンは１８７４年にそれぞれボストンへ編入。
・アレクサンドリアは現バージニア州、１７９１年〜１８４６年ワシントンＤＣ所属。
・ジョージタウンは現在、コロンビア特別区の一部（１８９５年合併）

なお、アメリカの自治体は州憲法でその権限の範囲が定められるので、「市」「町」といった区別は本質的な意味を持たないと考えられる。

　（データ出典：US Census Bureau、都市圏ではなく、市域の人口)

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