Pacific Coast アメリカ西海岸
「アメリカ西海岸」とひと口に言っても、カリフォルニアからカナダ国境に近いシアトル周辺まで、自然環境も都市も多岐にわたります。この地域の国立公園ではヨセミテが最も有名ですが、美しさでいえば、クレーターレイクやマウントレーニエは負けていません。過酷な環境ですがデスバレーも自然の造形美を感じます。また、カジノで有名なラスベガスですが、カジノ以外のショーやパフォーマンスが非常に充実しており、ギャンブルをやらない方や家族連れでも十分に楽しめる総合エンターテイメントの街です。

評 価

★★★★★
★★★★
★★★
★★
★   
このために日本から行く価値あり!
周辺に行くなら外せない
訪れる価値あり
人によって好き嫌いが分かれるか
私はあまりオススメしません…。

 

(写真をクリックすると拡大されます)

Las Vegas
ラスベガス(1)
ネバダ州
★★★★
世界最大のカジノ街
ラスベガスのメインストリート・ストリップ(Strip)には、派手なカジノホテルが立ち並びます(写真はハラスHarrah's)。各ホテルとも巨大で、「自由の女神」「ギザのピラミッド」など、テーマに沿って作られた派手なホテルの外観を見るだけでも楽しくなります。隣のホテル同士を連絡するモノレールが整備されている(!)くらいなので、歩いて回るとちょっと大変です。カジノではスロット、ルーレット、ブラックジャックなどが楽しめるほか、食べ放題のバフェ(buffet)が複数あります。各ホテルとも、「いかに客にお金を使わせるか」に知恵を絞っており、ホテルの部屋へ行くにも、カジノを通らなければならないような仕掛けになっています。
Las Vegas
ラスベガス(2)
ネバダ州
★★★★★
カジノだけじゃない!
ラスベガスはギャンブル好きのためだけの街ではありません。マジックやショーなど、カジノの客寄せを兼ねたパフォーマンスが非常に充実しています。セリーヌ・ディオンが日常的にコンサートを開いていたりします。レベルも高く、お目当てのショーのためにラスベガスへ行く価値があるといっても過言ではないでしょう。さらに、客寄せ用の無料でショーも、タダとは思えない完成度となっています。写真は、Treasure Islandホテルで毎夜行われる海賊とイギリス海軍(だったかな)の戦いのショー(これも無料)です。実際、私はカジノは10ドルも賭けませんでしたが、それ以外で十分楽しめました。

いずれにせよ、ラスベガスをこの2つの写真と短い説明文で語ることはとても不十分です。るるぶラスベガス版でコラムも執筆されたという、まさしさんが開設しているHP「エンジョイ! ラスベガス!」では、読者からの口コミ情報を含め、沢山の情報がテーマごとに分かりやすく整理されています。ラスベガス観光を計画されている方は是非一度ご覧になることをお勧めします。
Devil's Golf Course
悪魔のゴルフコース
デスバレー国立公園
ネバダ州
★★★★
岩で目玉焼き?!
その昔、アメリカ横断ウルトラクイズで、デスバレーが舞台になった際に、岩の表面温度が90度以上で、「目玉焼きを作ることができる」と、実演していました。それを見ていたく感動した私は、子供心に、「いつかデスバレーに行ってやる!」と決心し、以来10数年を経てこの地にやって来ました。7月の午後2時という無謀な時間に敢えて訪れ、卵の代わりにペットボトルの水で試したのですが……特に蒸発しない!(ショック! やらせだったのか?) ただ、裸足で砂漠を歩いたら火傷するのは確実です。長くトレイルを歩いたら命にかかわります。写真は、泥と塩がミックスして固まった不毛な荒地で、「悪魔でもない限りゴルフ出来ないだろう」ということでこの名がついたそうです。この近くに標高−85.9mのBad Water(北米最低地点)があります。
Disney California
ディズニー・カリフォルニア
アナハイム
カリフォルニア州
★★★★
本場のディズニー!
ロサンゼルスから南東に車で1時間弱、アナハイムの郊外に、本場ディズニーランドがあり、東京ディズニーランドとほぼ同じようなアトラクションを楽しむことができます。そして、隣に2001年にオープンしたのが、ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー。カリフォルニアの自然、西部開拓、ゴールドラッシュなどの歴史をモチーフにしたテーマパークですが、他のディズニーのテーマパークに比べ、絶叫系のアトラクションが主力なのが特徴です(写真はジェットコースター「カリフォルニア・スクリーミン」。前後にかなり揺れながら回る観覧車は、乗り物酔いしてしまいました…。
Tunnel Log, Sequoia
 トンネル・ログ
セコイア国立公園
カリフォルニア州
★★★
車が通れる巨木トンネル
その名のとおり、ジャイアントセコイアが林立する国立公園です。園内には(幹容積が)世界最大の「シャーマン将軍の木」があります(高さ81m、幹周り31m)。倒壊したセコイアをくり抜いて車が通れるようにした「トンネル・ログ」もあり(写真)、その大きさがお分かりいただけると思います。
Half Dome, Yosemite
ハーフドーム
ヨセミテ国立公園(1)
カリフォルニア州
★★★
ヨセミテの顔
ヨセミテ国立公園の中心部、ヨセミテバレーにそそり立つ、巨大な半ドーム形の断崖です。ヨセミテでも最もポピュラーな風景で、星空の夜景を含め、しばしば絵葉書などのモチーフとなっています。ネイティブインディアンの伝説によれば、暴力的な夫に愛想を尽かして逃げた妻が、神に対して、自分たち夫婦を岩(断崖)にしてもらうように祈り、その際、2度と夫の顔を見ないで済むようにしてもらったと伝えられています。このハーフドームは「妻」の方で、この写真の外にある夫の岩(ワシントンコラム)とお互いそっぽを向く形になっています。
Yosemite Falls
ヨセミテの滝
ヨセミテ国立公園(2)
カリフォルニア州
★★★
北米最長の滝
ヨセミテの中心、ヨセミテバレーのビジターのすぐ近く、屹立した岩場から流れ落ちる、一筋の流れが目に入ってきます。このヨセミテ滝は、落差が739mあり、世界第5位、北米大陸では最大の落差を誇っています。しかし、Yosemite Falls と最後に"s"が付いているように、この滝は1本ではなく、アッパー、カスケード、ロウアーの3段に分かれてしまっています。左の写真では、アッパーと、その下の短いカスケードが見えており、ロウアーは森の影になって確認することができません。ビジターセンターの駐車場から滝壷に向かう遊歩道からは、全体を見通すことができます。
Tioga Pass Entrance
 シエラネバダ山脈
ヨセミテ国立公園(3)
カリフォルニア州
★★★
米国本土最高峰の山々
ヨセミテ国立公園の北東のはずれにある、タイオガゲート(Tioga Pass Entrance)の周辺です。ここは、シエラネバダ山脈を越える峠にあたり、写真を撮ったポイントは標高3000m、7月というのに冠雪しているのは4000m級の山々です(アメリカ本土:48州最高峰は、南のセコイア国立公園内のMt. Whitneyで4418m)。ここは、同じヨセミテとはいっても、見所が集中するヨセミテバレーから車で2時間はかかるので、比較的空いています。野生動物に逢えるチャンスも多いとのことですが、残念ながら私は珍しい動物には出くわしませんでした。
Bridal Veil Fall
ブライダルベールの滝
ヨセミテ国立公園(4)
カリフォルニア州
★★★★
「花嫁のヴェール」
ヨセミテには、ヨセミテ滝のほかにも見所となる滝があります。この「ブライダルベール滝」は、流れ落ちる水が横風に流されたなびく様子が、花嫁のベールのように見えることから、名づけられたものです。確かに、そういう風に見えませんか? 撮影時には、滝壺に虹が出ていました。
White Wolf, Yosemite
ヨセミテ国立公園(5)
カリフォルニア州
★★★
ヨセミテの夜空に
…と、ヨセミテの見所をいろいろ書いてきましたが、私の評価は★3つです。ちょっと辛めの評価の理由は、日本とほぼ同じ緯度にあることから、勿論スケールは違いますが、全体として、日本の景色と何となく似ていて、オリジナリティという面では、他の有名な国立公園の形が勝っている点が挙げられます。また、サンフランシスコ都市圏から自動車でアプローチが可能という便利さもあって、アメリカの国立公園にしては人が多い! というのも若干のマイナスポイントです。(写真のWhite Wolfは公園北部)
Modesto
農村風景
モデスト
カリフォルニア州
★★★
セブンスターの丘?
ここは、ガイドブックに載っているような観光地ではありません。ヨセミテの西にあるモデストという街から、太平洋岸のモントレーへ向かう途中の、田園風景です。カリフォルニア中部の平原は、牧草や小麦などの生産地帯が延々と続きますが、偶然、黄金色の草原にぽつんと立つ2本の灌木が目に付いたので、走行中の車の中から撮影しました。サンフランシスコよりも北に行くと、ナパバレーなどのブドウ=ワイン生産地となります。
Golden Gate Bridge
ゴールデンゲートブリッジ
サンフランシスコ
カリフォルニア州
★★★★
霧の街
アメリカの主要都市で、夏、一番涼しいのはどこだと思いますか?シアトルでもなく、シカゴでもなく、ボストンでもなく、サンフランシスコだったりします。サンフランシスコ湾の地形(半島に海からの空気がぶつかって霧になる)によるものですが、私が訪れた7月初旬でも肌寒い気候で、セーターかジャンパーが必要でした。対岸のオークランドやサンホセなどは別に寒くはなく、本当に、この街特有の気候のようです。このとおり、ゴールデンゲートブリッジも霧の中…。左下に見えているのは、沿岸を防衛するために19世紀に建てられたFort(砦)で、現在は観光スポットです。
Fisherman's Warf
フィッシャーマンズワーフ
モントレー
カリフォルニア州
★★
新鮮なシーフードを…
サンフランシスコから南へ車で約2時間、モントレーは太平洋に面するこじんまりとした港町です。桟橋(Pier)周辺にシーフードレストランが集まっています。ただ、かなり観光化されているので、「港町の風情」を感じることはできませんが、サンフランシスコよりは遥かに落ち着いた雰囲気です。海岸に大量のアシカの群れが集まっているのにはびっくりしました。

Crater Lake
クレーターレイク国立公園
オレゴン州
★★★★
「アメリカ版摩周湖」
大きさは、摩周湖よりこちらの方が遥かに大きいです。天気がよい時の、湖面の深い青色の素晴らしさは感動的で、文章ではうまく表現できません。写真でもやはり、十分に再現できているとは思えません。最大の欠点は、交通の便がよくないこと。オレゴン州ポートランドからだと、車で5時間はかかります。勿論、そうした不便さが豊かな自然の美しさを保っている理由ともいえるでしょう。
Phantom Ship
ファントムシップ
クレーターレイク国立公園
オレゴン州
★★★★
「アメリカ版軍艦島」
クレーターレイクの見所の1つに、"Phantom Ship"(幽霊船)と呼ばれる岩場があります。湖面周遊クルーズに参加すると近くまで行けるのですが、湖岸を尾根づたいに1周する周遊道路(冬季閉鎖)の展望台からでも、よく見えます(写真中央)。私には、幽霊船というより、長崎の端島の異名である「軍艦島」のように見えるのですが…。
Reflection Lake
リフレクションレイク
マウントレーニエ国立公園
ワシントン州
★★★★
絶好の撮影ポイント
どこかの山に似ていませんか? そう、マウントレーニエは、シアトル・タコマ周辺に移民した日系人の間で、「タコマ富士」と呼ばれています。ただ、標高は4392mと、富士山以上です。ここを楽しむには、とにかく、晴れていること! 山だけに天候が不順なので、美しい景色を見るにはちょっとした運が必要かも知れません(私は、天候の回復を待って1日日程をずらしました)。山の中腹に沿って道路が走っており、様々な角度から美しい山の姿を観賞することができます。中でも、写真の「リフレクションレイク」は、「絵になる」最高の撮影ポイントです(風で湖にさざなみが立つので、タイミングが難しいかも)。また、ビジターセンターから10分ほどトレイルを歩くと、氷河が見えるポイントがあるので、ここも必見です。
Safeco Field
セーフコ・フィールド
シアトル
ワシントン州
★★★★
シアトル・マリナーズ!!
日本人選手の活躍で、すっかり有名になった大リーグ・シアトルマリナーズの本拠地、セーフコ・フィールド。「セーフコ」とは、球場のネーミングライツを買った大手保険会社名です(Yahoo! BBスタジアムみたいなものですね)。私が観戦した日は偶然、"Japanese Baseball Night"というイベント日で、日本からウグイス嬢が出張出演で、打席ごとに英語・日本語両方での選手紹介がなされたほか、村田兆次、福本豊両氏がゲストとして招かれていました。座席チケットの番号を使って、抽選で日本人各選手のグッズが当たるという企画もあったのですが、最後の目玉商品、イチローグッズは何と、私の隣に座っていた方が獲得!(つまり私は前後賞=ハズレ)。かなり残念でした…。

Boeing, Everett
ボーイング社
エバレット
ワシントン州
★★
世界最大の工場
シアトルが本拠の世界企業といえば、マイクロソフト、スターバックスコーヒーのほか、世界最大の航空会社、ボーイング社を忘れてはいけません。その主力工場はシアトル中心部から北に1時間ほどのエバレット(Everett)という街に位置します。建物の幅が3km以上、野球場が何十個も入る世界最大の工場で、見学ツアーに参加できます。私の訪問時は、同時多発テロ以降の航空不況のため、ラインの稼働率はいまいちでしたが、それでも、世界各国の航空会社に輸出されるジャンボ機などが並ぶ姿は壮観です。中には、俳優のジョン・トラボルタのように、自ら操縦するため「自家用」に購入するツワモノ(かつ大金持ち)もいるとか。


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