東人の出戻り浜生活諸国点描大阪大阪(1)

大阪市中央公会堂

   地下鉄堺筋線の北浜駅辺りから、中之島方面を望むと、煉瓦造りの立派な建物が目を惹きつける。これが、大阪市中央公会堂である。
 この隣には、大阪府立中之島図書館があり、同じ中之島地区には、日本銀行大阪支店など、多くの文化財となっている建物が集まっている。


 
重要文化財
大阪市中央公会堂
大阪市北区中之島1丁目1番27号

 
 大阪市中央公会堂は、明治4年(1911)に大阪市民の岩本宋之助氏から公会堂のために寄付された100万円をもとに、建設されました。
 日本最初の懸賞設計競技で選ばれた岡田慎一郎の設計原案をもとに、鹿野金吾、片岡安という当時を代表する人たちによって設計されました。
 大正2年(1913)6月から5年4ヶ月をかけた工事では、延18万人を越える人々が働き、大正7年(1918)11月17日に開館しました。
 西洋の建築の歴史から生まれた形や材料をよく学んで高い水準に造られており、赤煉瓦の公会堂として市民に愛され、親しまれてきた。たいへん貴重な建物です。昭和63年(1989)に永久保存が決定され、より良く使っていけるよう平成11年(1999)3月から3年半の工事が行われました。
 平成14年(2002)11月1日に再び開館、同12月26日に国の重要文化財(建2419)に指定されました。
 
 
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適塾

  大阪の銅座跡の碑は、愛珠幼稚園の古い大きな木造建築の前にある。
 その愛珠幼稚園の建物を辿っていくと、すぐ近くに緒方洪庵の適塾が史跡として保存・公開されていた。

 位置  大阪市中央区北浜3-3-8
      京阪電車淀屋橋駅、北浜駅 徒歩5分  地下鉄御堂筋線 淀屋橋駅 徒歩5分
 
 開館時間:10:00〜16:00
 休館日 :月曜日(国民の祝日の場合は開館) 
       国民の祝日の翌日(土・日・祝日の場合は開館)
       年末年始(12月28日〜1月4日)
 参観料 :一般 250円 学生 130円 生徒 70円
 


史跡 緒方洪庵旧宅及び塾
昭和46年12月13日指定

 
重要文化財 旧緒方洪庵住宅
昭和39年5月26日指定

 
所在地 
大阪市東区北浜3丁目30番地
(旧過書町井池東入)


 この建物は、蘭学者 緒方洪庵が弘化2年(1845)に住宅として買い受けて瓦町から移り住み、文久2年(1862)に幕府の奥医師として江戸へ迎えられるまでの17年間にわたって、私塾(適塾とよばれた)を開いたところである。
 洪庵はここで蜀から集った門人たちに蘭学を教え、幕末から明治にかけて日本の近代化に貢献した多くの人材を育てた。
 敷地は間口約12メートル、奥行約39メートルあり、建物はこの間口一ぱいに建てられ、前方の教室部と後方の居室部からなり南庭に土蔵と納屋がある。前方部は寛政4年(1792)の北浜大火後まもなくの建築とみられ、もとは町筋に面する商家の形であったが、洪庵入居の際に背後を切り縮め、おもて造りの店を改めて教室とし、後方に居室部を新しく立て直した。
 教室部は二階建て一階を教室、二階を書生の部屋とし、居室部は一部二階建て西側に通り庭をもち、台所・書斎のほか四室がある。 台所の二階にはヅーフ部屋と女中部屋とがある。
 洪庵が出府してのち、再三の改造があり、大正4年(1915)には全面道路の拡幅によって正面を奥行き幅約1.2メートル切り取られたが、昭和51年(1976)からおこなった根本修理で、正面を除いて、概ね洪庵居住当時の姿に復原した。
 この住宅は、蘭学発展の拠点となった歴史を伝えるばかりか、近世における大阪北浜の町家建築の姿を示す貴重な遺例である。
 昭和55年3月     
   
文化庁
 
 適塾の脇には庭のような土地があったが、これは適塾の庭では無く、後に適塾史跡公園として整備されたもののようだ。  

適塾史跡公園について

 
 昭和55年史跡緒方洪庵旧宅及び塾の解体修理が文化庁によっておこなわれた
 大阪市はこれを契機に適塾保存会などの協力も得 適塾史跡公園として統治を整備しわが国近代文化発祥の地の一つとして長く保存し教育・文化活動の拠点とする。
 
  昭和56年3月
大阪市教育委員会
        
 
 
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大阪歴史博物館

   大阪の地下鉄 谷町線と中央線の交わる谷町四丁目に、NHK大阪放送会館と隣接して、大阪歴史博物館が建てられている。

 大阪城の近くにあるこの博物館は、難波長柄豊碕宮という宮殿の遺構の上に建てられ、地下遺構として一部が見学できるようになっている。
 
 入館するとエレベータで最上階の10階に上がる。
     10F:古代フロア
      9F:中世近世フロア
      8F:歴史を掘る・特集展示フロア
      7F:近代現代フロア
 と、上から下に降りるに従って時代が新しくなる。
 
 ここの9階(中世近世フロア)には、住友銅吹所のコーナーがあり、銅吹所の復元模型や出土品が展示されている。
 
 
住友銅吹所のコーナーについては、 あかがね探訪/大阪歴史博物館 

   
 
 大阪歴史博物館の前には、復元された古代建物が設置されている。
 「法円坂建物群 5世紀の大型高床建物群 」と書かれていた。
 
 大阪歴史博物館も難波宮跡の上にあるとのことだが、直ぐ近くには難波宮史跡公園があり、この辺りの住所が「法円坂」である。
 この建物も難波宮の発掘により発見されたものであろう。
 

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