昨日、入っていた所は精神科病棟の「処置室」という所だった。
いわゆるあばれて看護に困って、他の患者さんにも迷惑になるような患者を
一時期入れておいておとなしくさせる部屋だったのだ。
私は入院させられたもののベットが空いていないのでとりあえずそこに入れられたらしい。
16歳少女をそんな所に入れるなよぉ。。


(注、これから書かれることは10年以上前の話です。現在では少し様子は変わっています。そのことを頭に入れながら読んでください。)

次の日、私は3人部屋に入ることになった。
大部屋じゃなくってよかった。重症患者ばかりのこの病棟で大部屋は16歳にはかなりきつい。

精神科の病棟には開放病棟と閉鎖病棟がある。(病院にもよるでしょうが)
開放病棟は、比較的病状が軽い人が多い。外に出ることも可能だ。
閉鎖病棟は入口は2重になっていて、簡単に外に出るのは不可能だ。
(医者の許可が出れば出ることはできる)
窓もすりガラス。外が晴れてるか雨だかもわからない。鉄のさくがあったりして逃げられない。
病状も重い人が多い(病院によります)
見舞いももっとも身近な家族に限られる。しかも面会時間は短い。子供は入ることはできない。
危ない、と思われるものはすべて取り上げられる。

何?ここ。刑務所みたいじゃん!刑務所は行ったことないけど
白とクロの違いだけじゃん!私は思った。


3人部屋の私の隣の人はおばあさんだった。
かなり病状が悪く、突然暴れだしたりして怖かった。まともに話したことない。
その隣は、やさしいおねえさんだった。(当時26歳)
おねえさんは何故ここにいるのか謎な人だった。どこが悪いの?
私にとっては地獄の中の女神のような存在だった。
私はおねえさんと一緒に行動させてもらった。
別室のおねえさん(当時31歳)も一緒に。彼女もそんなに悪くみえないけど、
かなり痩せていて食も細かったので、拒食かな?と勝手に思った。

食事の時間になると放送がかかる。ぞろぞろと患者たちは食堂に集まる。
若い人はおねえさん(当時26歳)とおねえさん(当時31歳)と私(当時16歳)くらいだった。
あとは40歳くらいのおばさんとおばあさんが多かった。
(注、10年以上前の話ですよ)
だれも会話なんてしない。もくもく食べている。
食事の味なんて覚えていない。とにかく怖くて無理やり口の中に入れて飲み込んだ。
食事は食べ残してないか、看護婦がちゃんとチェックする。
栄養が足りないと思われる患者は点滴をされていた。


その10