2学期が始まった。
私は重い気分で学校に向かった。
「おはよう。」下駄箱で会ったクラスメートにあいさつした。
彼女は私をあきらかに無視して去っていった。
?何かがおかしい。
「宿題やってきたぁ?」隣の席の子に声をかけた。
ガタン。彼女は席を立ち、そそくさと逃げていった。
???おかしい。
「あのね、A子がみんなでyukikoのこと無視しようって決めたの。
だからみんな無視してんだよ。
私、べつにyukikoが嫌いで無視してる訳じゃないの。
でもA子がそう決めたから。じゃあね。」
私が一人になった時、こっそりそう言ってきた人がいた。
その子はいつもA子の側にいて、私の悪口を言っている。
多分、自分も仲間はずれになるのが嫌だ、そういう考えなんだろう。
私はそうゆう裏表がある人間は大嫌いだ。
A子の活躍はすごかった。
テニス部ではみんなを引っ張っていくような位置となった。
部以外の女の子からラブレターをもらうほどの人気だった。
A子にさからうものはいなかった。
ある日、私の上履きがなくなっていた。
だれかに聞こうと思っても、みんなが私を無視するので誰にも聞けない。
ぺたぺた。靴下のまま学校を歩いた。
学校に置いていった教科書が無くなっていた。
後で知ったのだが、私のクラスの人も、他の人も、
忘れ物をした時は私のものを取っていってたらしい。
新しく取り寄せてもらった教科書に私は油性マジックで大きく名前を書いた。
だんだん私の居場所はなくなっていった。
疲れた私は保健室のベットによくお世話になった。
教室に戻ったら私のカバンがごみ箱に捨ててあった。