（説明文）
革命後の混乱を収拾してナポレオンが政権についたフランスは、１８００年にスペインを破り、北アメリカ大陸のミシシッピ以西のルイジアナの広大な領土を獲得しました。しかし、相次ぐ隣国との戦争の戦費調達のため、フランスはこの獲得したばかりの領土を１８０３年、アメリカに売ってしまいます。この結果、アメリカの国土は一気に２倍ほどに拡大しました。（ｂ）は、その新たに購入した領土内にあり、フランスの影響の濃いこの都市が属する領域は、１８１０年当時は「州」になっていませんでした。

１８００年に首都移転が実施されるとともに、上記「ルイジアナ購入」もあって西への開拓の動きが徐々に強まる中ではありますが、１８１０年といえば、まだまだ東部の都市が中心の時代でした。具体的には、ニューヨークやフィラデルフィアと並び、州法の関係でいまだに市制を敷いていない（ａ）町が着々と人口を増やしています。また、（ｅ）は当時（ａ）と同じ州に属しており、現在はロブスターが名産の港町でメイン州最大の都市となっています。さらに、新興の（ｃ）の発展がめざましく、隣接する（ｄ）（１８４６年にバージニア州に所属変更）、や（ｆ）（初代大統領の名にちなんだ地名で１８９５年に（ｃ）に編入。現在は立地する有名大学に名残があります）を加えると、全米６番目の都市圏だったといえます。それでも、人口はようやく２万人です。

また、大都市に隣接する衛星都市も、この時点でランキング下位に名を連ねています。２９位のチャールスタウンは造船で栄え、１８７４年に（ａ）に編入されました。３３位の（ｇ）は、１９世紀後半に全米第３の都市にまで発展し、１８９８年に隣接する都市の区となり、現在は約２５０万の人口を抱えています。ちなみに、大リーグのロサンゼルス・ドジャーズは、以前（ｇ）に本拠地がありました。

３６位には、１６２０年にピューリタンのメイフラワー号が上陸した岩と伝えられる「(ｈ)ロック」がある（ｈ）がランクインしています。現在は人口７０００人ほどの小さな町ですが、アメリカの歴史がスタートした町のひとつということで、多くの観光客が訪れます。

※かなりマイナーな地名（特にｄとｆ）も混ざっていますがお許しください。

　（データ出典：US Census Bureau、都市圏ではなく、市域の人口)