Driving Tips -旅行に役立つマメ知識
 ネット以外の宿泊費節約方法


ここまで、インターネットを活用したホテル代の節約方法を検討してきましたが、以下では、ネット以外の方法で、経済的にアメリカ本土を旅行するための手段を紹介します。


【内容】
1.クーポン券の活用
2.国立公園内キャンプ場の利用
3.私営キャンプ場の利用
4.飛び込みで安いモーテルを探す
5.その他の節約法

 

1.クーポン券の利用  

アメリカの高速道路のパーキングエリアやファミリーレストランの入口などには、ホテルに安く泊まれる割引券(クーポンブック)が備え付けてあります。無料ですので勝手に取って行っても全く問題ありません。 また、ルームセーバー・ドットコム(Roomsaver.com)で、クーポン券をあらかじめプリントアウトすることも可能です。

クーポンブックに掲載されているホテルは、ネット上の予約以上に非常に安い値段で泊まれます。ただし、以下の点に留意が必要です。

○ネット予約に比べると選択の幅が少なく、大都市郊外の車でないと行けないモーテルが中心。グランドサークル(ユタ・アリゾナ州)や中西部の国立公園地帯のホテルはほとんどない。 

○予約不能でクーポン券が使える部屋数が限定されていることがある。私はアナハイム(カリフォルニア州)のモーテルで、クーポン券表示の2倍近い、通常料金の部屋しかないと言われました。 

○人数が多いと追加料金。休日・休前日はクーポンが使えない、あるいは追加料金がかかる。 

したがって、クーポン券は、モーテルの満室(部屋限定)などで使えないリスクがあるものの、一般的には節約方法として有効といえます。

 

 


 

 

 

 

 

 

Traveler Discount GuideUS Travel Guide
クーポンブックの一例。
見つけたら遠慮なくもらいましょう。

 

RoomSaver.com
ルームセーバードットコムで
クーポン券のダウンロードが可能。

 

 

 

2.国立公園内キャンプ場の利用

イエローストーンやカナディアンロッキーといった人気の国立公園の夏は、観光客で賑わいますが、逆に、ホテルの側からしてみれば黙っていても客が入るオイシイ時期なわけで、当然、ベースとなる町(バンフやウェストイエローストーン)の宿泊費は高く、週末ともなれば2つ星でも100ドル以上といったレート設定になります。言い換えれば、ニューヨークのマンハッタンのど真ん中に泊まるのと変わらないわけです。勿論、「高いな〜」と思いながら泊まる方が少なくないわけですが、だったら、いっそのこと、公園内でキャンプした方が、遥かに安く済む上、公園内の観光にも非常に便利です。

キャンプ用品は比較的大都市のディスカウントストアなどで調達可能ですし、2泊以上すれば元はとれます。

アメリカ・カナダの主要な国立公園であれば、どこでもキャンプ場はあり、1泊10ドルから20ドル程度で利用できます。通常、予約が可能ですが空きがあれば当日利用も可能です(カナディアンロッキーは予約不可。当日の早い者勝ち)。グランドキャニオン、ヨセミテは特に人気のようです。イエローストーン、カナディアンロッキーも人気ですが、私は7月週末でも当日午前中に確保可能でした。通常、ビジターセンターかキャンプ場入り口でキャンプファイアー用の薪を調達できます。

あまりメジャーでない国立公園なら、当日でもキャンプサイトの確保は容易でしょう。なお、イエローストーンの場合、クマが出没する可能性のある場所ではソフトテントの利用は禁止されています。

 


イエローストーンやカナディアンロッキーの大自然の中でキャンプすれば、動物達に逢えるかも。


アメリカ国立公園局のHP。目的の公園を選択し、その公園のトップページで"Activities"→"Camping"と選択していくと、キャンプ場情報を見ることができます。

Gouvernement du Canada / Government of Canada
カナダ国立公園局のHP。こちらも、目的の公園をクリックしてから、
"Activities"→"Camping"と選択していくと、キャンプ場情報を見ることができます。キャンプ場の位置は"Visitor Information" →"Location, Directions and Maps" を参照。

3.私営キャンプ場の利用

多くのアメリカ人は、春から秋にかけてキャンプに出かけます。このため、アメリカの行楽地には必ずキャンプ場があります。ちょっとしたアウトドア用品さえあれば、キャンプ場を利用すると宿泊費の節約になる上、いい思い出にもなります。私営のキャンプサイトの場合、1泊20〜30ドル台が主流で、各サイトに薪か固形燃料が使えるバーベキューコーナーが設置されています。また、シャワーが付いているキャンプ場も少なくありません。事務所に電話用のジャックがあって無料の市内電話が使える(=ネット接続可能)というキャンプ場もあります。

私営キャンプ場のチェーンとしては、日本にも進出しているコア(KOA: Kampground of America)は全米・カナダにくまなくキャンプ場を持っており、最も充実しています。電話予約可能ですが、人気観光地のピークシーズンでなければ当日でも十分間に合います。入口で、テント用サイト、キャンピングカー用のサイト、キャビン、コテージのうちから選んで料金を支払い、自分の好きなロケーションを選んで登録します。前2つは20ドル前後、キャビンは30〜40ドル、コテージは80ドル前後です。私の場合はワンボックスワゴンで旅行していたので、テントサイトを選びましたが、テントは使わずに、車の中にエアベッドを敷いてその上に寝ていました。

 

 


アウトドア派ならキャンプをお勧め!

 


KOAは全米にキャンプ場を
持っています。

4.飛び込みで安いモーテルを探す

ネット予約やクーポンの方が確実に安く泊まることが可能ですが、そのようなところに広告を出していない、地元の個人経営モーテルの場合、さらに安く泊まることが可能です。しかし、以下の点に留意する必要があるでしょう。

○観光地であれば、ある程度モーテルが固まっていないと(競争が激しくないので)結局高めのレートになってしまう。

○どこにモーテルがあるか、必ずしもはっきりしないので、モーテルを探す時間がもったいない。

私が実際に旅行してみて、「ネット予約するより飛び込みの方が安かった」と確実に言えるのは、アリゾナ州フラッグスタッフ(グランドキャニオンへの拠点)だけです。この街は個人経営を含めてかなりモーテルが多く、それらが街道沿いに固まって立地していて料金を比較しやすかったという事情がありました。ただ、値段相応に設備はあまりよろしくありません。また、予約していないと夕方から夜にかけて空室のあるモーテルを探してうろうろする…というリスクがあるので、あまりお勧めできる方法ではありません。まあ、最後はどこか泊まれるでしょうが。

 

5.その他の節約法

 上記以外で、私が実際に使ってみて役立ったものを中心とした節約ノウハウ術です。ただし、アメリカ在住者でないと使いにくいものもあります。


○国立公園パス(家族で50ドル)を購入すると、1年間、アメリカ国内の国立公園がすべて無料になる。イエローストーンやグランドキャニオンの入場料は車1台につき20ドル、他の主要国立公園は10ドルなので、いくつか回るのであればパスを買った方が結果的に安くなる。なお、カールスバッドやウィンドケーブのガイドツアーやビスケーンのボートツアーなどにはパスは使えない(カールスバッドのセルフガイドツアーはパスが使える)。国立公園の料金所ならどこでも買える。

○ホテルや公衆電話で国際電話をかけると非常に高いので、コンビニなどで売っているテレホンカードを買うと、1/3以下の値段で電話をかけられる。ただし、日本と異なり、まずフリーダイヤルに電話して暗証番号を入力し、次いで相手の電話番号を入力する方式)。

○ニューヨーク〜ボストン間は、チャイナタウン間を結んでいる華僑系会社のバス(通称チャイナバス)を使うと非常にお得。時間も電車(acera)とそう大差ないが、価格は1/3以下(2004年現在片道10ドル)。バス会社は複数ありますが、風華や美加あたりが有名です。

○トリプルA(日本のJAFに相当)の会員証を観光地の窓口で提示すると、若干の割引を受けられることがある。代表的なのはユニバーサルスタジオ、NASA、シアトルのアンダーグラウンドツアーなど。また、アウトレットモール(マサチューセッツではレンサム)でも、優待クーポンがもらえることがある。なお、JAFはトリプルAと提携しているが、JAFカードで優待を受けるのは通常困難。

○割引サービスがほとんどないディズニーワールドだが、ディズニーの公式サイトでパークホッパーなどのチケットを事前購入すると、若干安くなる。当日はwill callの窓口でピックアップすることになるので、当日発売の窓口に並ばなくて済む。ちなみに、フロリダのピークシーズンはクリスマスとイースター(4月)なので、ゴールデンウィークはかなり空いているしホテルも安い。逆に、年末の宿泊料金は異常に高い(年明けに半額くらいに下がる)。

○トリプルAを通してクレジットカードに加入すると、多くのガソリンスタンドでガソリン代が10%引きになる(私は実際には試していませんが、長い旅行にはかなり有効か)。

○ボストンやニューヨーク周辺に店舗の多いFleet Bank (Bank of Americaと合併)の銀行口座かクレジットカードがあると、5月に東海岸の主要な美術館・博物館が無料になる。代表的なのはメトロポリタン・ボストン・フィラデルフィアの各美術館、野球殿堂など。無料になるミュージアムの一覧はFleetのウェブサイトを参照。 

 

      

 


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