旅行中、レストランや買い物をしていると、いきなり「えっ?」と思うようなことを聞かれて戸惑うことがあります。知っていれば何ということはないのですが、逆に、知らないと何度聞いても訳が分からなかったりします。しかも、こうしたフレーズは学校では絶対教えてくれません。以下は、「突然聞かれるけど、知っているとあわてない」フレーズの例です。
※言い回しが完全に正確ではない可能性はありますが、旅行する分には問題ないと思います。
1.レストラン・ファーストフードで
○マクドナルドでビッグマックのバリューミール(日本のバリューセットに相当)を頼んだら、"For
Here or to go?"と聞かれた。
→マクドナルドに限らず、ファーストフードでよく聞かれます。「お持ち帰りですか?」の意味です。中で食べるなら"For
here."、持ち帰りなら"To go."と答えましょう。
○注文したら、"Anything Else?"と聞かれた。
→「他にご注文は?」と聞かれているので、"That's
it."(以上です)と言えば済みます。レストランでも使えます。
○コーヒー(Coffee)を頼んだのに、コーラ(Coke)が出てきた。
→私はコーヒーをあまり頼まないこともあり、幸いにして経験がありませんが、「被害」に会ったという話をよく聞きます。原因の多くはイントネーションにあるようで、日本語のアクセントで「コーヒー」と言うと、「コーク」と聞き間違えるようです。また、アメリカではコーラを頼むお客さんが多いことも一因だと思います。対策としては、"Coffee"の発音を「カフィー」のように、アクセントを最初に持ってくることと、"Hot
Coffee," Ice Coffee"のように、指定してしまうことが有効です。ホットコーラを頼む客はいないでしょうから…。
○食べていたら、いきなりウェイターさんが来て"How
was everything?"と聞かれた。
→アメリカでは、レストランでは必ず食事中にウェイターが「どうですか?」と確認に来ます。特に料理に不満がなければ、"Good!"とひとこと言いましょう。
○ご飯を食べ終わったところでウェイターさんに"Would
you like to have a box?"と聞かれた。
→(上の聞き方に限りませんが)直訳すれば「箱を持っていきますか?」で、知らないと何のことか分かりません。アメリカのレストランは概して出される量が多いのですが、残ったご飯やおかずを持ち帰ること(ドギーバック)は恥ずかしいことでも何でもありません。「箱に入れて持ち帰るか?」と聞かれているので、"Yes,
Please."か"No thank you."が答えになります。自分から残った分のテイクアウトを頼んでも(例:"I
would like to take this out.")、非常識と思われることはまずありません。
2.買い物で
○店に入ったら、店員さんに"May I help
you?"と聞かれた。
→「いらっしゃいませ」ですが、寄って来たときは「何をお探しですか」というニュアンスなので、邪魔されずに自分ひとりで見たい時は、"I'm
just looking."(見ているだけです)と言えば1人で見られます。また、店に入って店員さんと目が合ったときや、レジでは、軽く"Hi!"くらいは言いましょう。黙っていると「変な人」に見られます。
○商品の値段表示に"2 for $5"と書いてあるが、2つもいらない…。
→
これは、「2つで5ドル」という意味なのですが、アメリカの場合、2つ買う必要はありません。1つだけでも、ちゃんと2.5ドルで変えます。きっと、より沢山買わせようというマーケティング戦略の一環なのでしょう。このほか、"Buy
One, Get One Free!"という表示もよく見かけます。こちらの方は、「1つ買ったら1つおまけ」の意味なので、おまけをもらわないと損することになります。1つだけ半額で売ってもらうのは不可能です。
○スーパーで買出しをしたら、レジで"Paper
or Bag?"と聞かれた。
→知らないと絶対分からないフレーズです。アメリカのスーパーの袋には、紙袋(Paper)と、日本のコンビニ袋と同じビニールの袋(Bag)の2種類あり、どちらを選ぶか聞かれることがあります。ビニール袋の場合、日本語の発音で「ビニール」と言っても絶対通じず、プラスチックバッグ(Plastic
Bag)または単にBagと言います。
○支払いをしようとレジに行ったら、いきなり「ジップコード?」と聞かれた。
→私は、いきなり聞かれて面食らった経験があります。"Zip
Code"とは郵便番号(アメリカ・カナダでは通常5ケタ)のことです。お客さんがどこから来ているか、マーケティングの判断材料にするために聞いているようです。日本の郵便番号を聞いても仕方ないので、"I'm
non-US resident."とか"I'm from Japan."とか答えれば済みます。
○支払いをしようとカードを出したら、"Debit
or Credit?"と聞かれた。
→アメリカでカードというと、クレジットカードだけではなく、銀行のATM用のカードでそのまま支払えるデビットカードも一般的です。アメリカではスーパーやコンビニがATMの機能を果たしており、デビットカードを持っていると、40ドル程度までレジでお金を引き出す(キャッシュバック)ことも可能です。どちらのカードなのかは、表面上は見分けが付かないので、よく聞かれます。日本から観光で来ている場合、デビットカードを持っていることはないでしょうから、"It's
Credit."と答えることになります。
3.スポーツ観戦で
○入口の手荷物検査で"No backpack."と言われて入れてもらえない。
→9.11のテロ以降、アメリカでは人が集まる場の警備が非常に厳しくなっています。特に、野球、バスケットなどのスポーツ観戦の際、リュックサックの場内の持込みが認められないケースが多くなっています。すぐ近くにコインロッカーや手荷物預かり所があるとは限りません。競技場にはリュック以外のバッグを持っていくようにしましょう(ディズニーワールドはOKでした)。また、多くの場所で缶や水のペットボトルの持込みも禁止されています。これは、安全上の問題と、中で買えというマーケティング上の理由からと思われます。
○係員が何か指示するときに最初に言っている「フォークス」って何?
→飛行機では「皆様:Ladies and Gentlemen」が一般的ですが、もう少しインフォーマルな時は、「みなさん:folks」と呼びかけるケースが多いです。
○時々、オーロラビジョンなどに映し出される"Make
Noise!"って何?
→アメリカのスポーツ応援は、日本のような「応援団」による組織化されたものではありません。ただ、時々画面に「騒ごう:Make
noiseあるいは単にNoise」と出ると、みんな思い思いに騒ぎ立てます。
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