メキシコ地図・基本情報

■地勢データ
１．首都	メキシコシティ
２．人口	１億４９０万７９９１人（２００３年推計：日本の約８割）
３．面積	１９７万２５５０平方km（日本の約５倍強）
４．国境線総延長	４３５３km （米国３１４１ｋｍ、グアテマラ９６２ｋｍ、ベリーズ２５０ｋｍ）
５．海岸線総延長	９３３０ km
６．気候	北部は砂漠性の乾燥気候。南部は熱帯に属する。首都メキシコシティ付近はかなり標高が高い。
７．土地	国土の中央やや西部に険しく標高の高い山脈（西シエラマドレ山脈）が南北に走り、東側にも山脈（東シエラマドレ山脈）がある。海岸付近は低地だが、首都メキシコシティ付近は高原になっている。
８．最高点など	最高点：オリサバ山（Volcan Pico de Orizaba）５７００ｍ最低点：北西部ラグナ・サラダ（Laguna Salada）海面下１０ｍ
９．天然資源	石油、銀、銅、金、鉛、亜鉛、天然ガス、木材
１０．土地利用	耕作地：１３．２％
１１．自然災害	太平洋岸：地震とそれに伴う津波中央部および南部：火山の噴火、内陸性地震メキシコ湾岸、カリブ海沿岸、太平洋岸：ハリケーン
１２．環境問題	有害物質の排出量に処理能力が対応できていない。地方から都市への人口流入に伴う都市問題。水の問題が特に深刻で、北部の砂漠地帯では水不足、南東部では水質が悪い上にそもそも水へのアクセスがない人々が多い。工業排水・汚水による都市部での河川の汚染。森林伐採、過剰な農業による砂漠化の進行。メキシコシティは盆地にあり大気汚染は世界中でも最も深刻。メキシコ政府は、水不足と砂漠化については、国の安全保障に関わる重大な問題と認識している。
１３．インフラ	道路総延長：329,532ｋｍ（うち舗装道路は11万km）空港：1,823（うち約1600は未舗装の簡易空港）鉄道総延長：19,510 km　　（以上いずれも2002年）

■歴史の概要

　７世紀～９世紀ごろにかけて、ユカタン半島でマヤ文明が全盛期を迎える。１２世紀以降、メキシコ中央部（メキシコシティ周辺）を巡って部族間の争いとなり、北部から移動してきたアステカ帝国が覇権を握る。１５２１年、ヨーロッパからやってきたスペイン人に征服され、その支配下となる。この頃、原住民の人口は大きく減少したが、そのほとんどは、スペイン人との戦争が原因ではなく、スペイン人が持ち込んだ天然痘やはしかといったな疫病に対して、原住民が免疫を持っていなかったことによるもの。以後、スペイン系（クリオーリョ）のインディオ支配に基づく大農場経営が広がる。

１８１０年、スペイン系（クリオーリョ）の地主などが中心となり、本国スペインからの独立戦争がはじまり、１８２１年正式に独立を宣言して帝政となるが、１８２３年には共和制となる。従来の土地・人民に対する支配体制は残存したまま、有力者による政治が続いた。また、テキサスやカリフォルニアの領有をめぐってアメリカと争って敗れ、現在のアメリカ南西部に相当する広大な領土を失った。

１９１０年に社会主義革命が起き、土地改革や地下資源（石油など）の国有化を実施。以後、工業化を進めるが、外資導入による債務の返済が困難となり、１９８０年代に累積債務問題、次いで１９９０年代にも通貨危機に苦しんだ。１９９２年に締結した北米自由貿易協定（NAFTA）により、アメリカ系企業がメキシコ国内に生産工場を立地する動きが活発化し、半ばアメリカ経済に組みこまれた形で工業化が進んでいる。

■国勢データ
１．総人口	１億４９０万７９９１人（２００３年推計）
２．人口増加率	１．４３％（２００３年）
３．移民率	人口１０００人当たり▲２．６５人が移民＝アメリカ等へ出国
４．平均寿命	７５．４９歳（２００３年：男女平均。日本：８０．９３歳）
５．出生率	２．５３人（２００３年／日本：１．３８人）
６．民族（注2）	メスチソ（アメリカインディアンとスペイン系の混血）６０％、アメリカンインディアン系３０％、白人９％、その他１％
７．宗教	ローマカトリック８９％、プロテスタント６％、その他５％
８．参政権	１８歳以上普通選挙（制度として義務化されているが強制ではない）
９．言語	基本的にはスペイン語。地方ではマヤ語など多様な言語が残存

■メキシコの国旗の意味

　　　（中央部分拡大図）
（たて：横＝４：７）

等間隔の緑・白・赤の３色旗の中央部に紋章。紋章には、ヘビを加えたワシが、サボテンの上に止まっている様子が描かれている。同様のワシとヘビ、サボテンの図柄が、神聖なもののシンボルとして、アステカ帝国をはじめ、古くからメキシコで使われていた。
３色の帯は、白はカトリックの純粋性、緑は独立、赤は独立を支持するスペイン人を示す。

■メキシコの国歌

→スペイン語の歌詞の英語訳をさらに日本語に訳しているので、かなり不正確な可能性もありますが、感じは出ていると思います。

メロディをmidiファイルでお聞きになる場合はこちら→
（結構長い曲です）

＜日本語歌詞：仮訳＞　（１番のみ掲載）

メキシコ人ども　戦いの叫びを聞けるとき
剣をとり　手綱をとれ
その大砲の轟音で　大地を揺るがせ

神聖なる天使の輪
ああ　父なる大地　平和なるオリーブの木
汝の永久なる運命のため
天の神の手にて定められし

されど外なる敵
恐れずに靴底にて汝の大地を侵す者たち
知れ　愛されし父なる大地　神が汝に与えしもの

汝の子らの中の戦士

＜スペイン語歌詞：原文＞
Mexicanos, al grito de guerra
El acero aprestad y el bridón,
Y retiemble en sus centros la tierra
Al sonoro rugir del cañón.

Y retiemble en sus centros la tierra
Al sonoro rugir del cañón.

Ciña ¡oh Patria! tus sienes de oliva
De la paz el arcángel divino,
Que en el cielo tu eterno destino,
Por el dedo de Dios se escribió;
Mas si osare un extraño enemigo,
Profanar con su planta tu suelo,
Piensa ¡oh Patria querida! que el cielo
Un soldado en cada hijo te dio,

Un soldado en cada hijo te dio.

　　　　←地理情報館目次へ

　　　　←メキシコ関連目次へ