パーツチョイスとセッティング

トライアルにおけるパーツ選びとセッティングです。
キーワードは耐久性と重量のバランスです

フレーム&フォーク
フレームのしなりというのをよく耳にしますね。トライアル専用設計のものであれば個体差はあるにせよある程度しなると思います。よくしなる分クラックも入りやすいと言っていいですが…手持ちのクロカンフレームやジャンプバイクでも出来ない訳ではありません。適しているものとしてはフレームサイズ(シートチューブ)が小さければ小さいほど扱いやすく足つき性がよいので安心です。450mm以下であればOK!
又フロントサスペンシンがあってもアリですが、リジットの方がフロントが軽くなる分重量面でのメリットがかなり大きいような気がします。気を付けなければいけないのはサス→リジットにするとストロークがない分フォークの肩下が短くなるのでキャスターが立つ事とBBの位置が下がる事です。長めのリジットフォークも市販されているので探してみてください。
ちなみにリアセンターが短いほどフロントが上がりやすいですが、ハンドルのポジションで修正できるので気にする事はないでしょう!
ハンドルバー
ハンドルバーはトライアル専用のものが軽くて丈夫、ベンド角もちょうど良いのですがステムとのクランプ部分の径が通常のものよりも一回り大きいので専用ステムとの購入が必要です。(他社のトライアルバーでも互換性はあります)
もしMTB用のハンドルバーを使うなら幅が700mm前後でベンド角が10℃ぐらいはあった方が良いと思います。最近はDH用のものが手に入りやすいです。アゾニックのダブルウォールなんかは定番ですね!
ベンド角のセッティングですが、乗った時にフロントアップをする方向。つまり引き上げる方向にベンド角を調整するとトライアルに適しています。
ブレーキ

ブレーキはトライアルにとって一番大事な部分です。よく効くものが必要!定番といえばやはりMAGURA HS33ですね♪カチッ!としたタッチが魅力の油圧式です。
Vブレーキでもワイヤーやシュー、ブースター等ちゃんとセッティングすれば十分な効きが得られます。
シューを変更して摩擦力をアップしますがトライアルではAトランというベトベトしたものをリムにつける事によって更に効きを向上させます。又リムのサイドを金ノコやグラインダー等でヤスリ状に荒らす事によって摩擦力を上げたり水に濡れても大丈夫なようにするのが定番です。
最近では自転車全般にディスクブレーキが普及しトライアル界でも少しづつその傾向が見られます。ディスク化にあたってハブやフレームの対応化、重量的な不安材料もありますがトライアルでは特にフロントブレーキでそのコントロール性能が認められています。まだHS33が主流ですがメガモが’02モデルから前後ディスクを採用したので今後各社の動きが気になるところです。濡れても効きがよくメンテナンス性も優れているので私は好きです。
ブレーキレバーのセッティングは握り代に個人差はありますがレバーの角度は垂れ過ぎてはいけません。水平と直角の間、45°付近が良いと思います。
ホイール

ホイールは特に強度と重量のバランスが必要な所です。飛んだり飛び降りたりブレーキをかけたり鬼コギしたり…トライアルにはとても強度がいりますが、ホイール周りを軽量化する事によって乗り心地やコギが軽くなります。各軽量パーツも良いですが、リムに穴を空けるのも多少軽くなりますよ!
トライアルではリア着地が基本となりダニエル等を多用するにはリアホイールの強度がかなりいります。リアリムはDH用で幅が30ミリぐらいは欲しいとこです。定番はマビックD521♪又リアタイヤは重さが1.0kg前後。サイズは2.3"前後が理想的。グリップや弾性、耐パンク性等を考慮した上で使いましょう。トライアル専用のIRCエルガトがありますがDH用の軽めのタイヤが私は好きです。
リアに対しフロントホイールはリアほど耐久性は求められません。フォークと同様フロントを軽くすると少ない力で引き上げる事ができ疲れにくいです。なので軽量化を主にするとよいでしょう!フロントリムはXC用で同じくマビックX517なんかがとても軽くて定番。フリーライド用のリムでも問題ないでしょう。フロントタイヤも軽めのものをチョイス!500g前後でサイズは2.0"前後のも。ただしフロントの反発を利用したい人はある程度弾性のあるものが良いです。私はMICHELIN ワイルドグリッパーシリーズがお勧め。
駆動系

駆動系といってもパーツがいっぱいあるので…まずペダルから。トライアルでは靴の裏側でペダルを引っかきバイクをコントロールする事があります。又ペダルに足が乗った状態で岩の上にペダルをついたり、引っかけたり…といろんな役目をします。靴や岩への食いつきが良いものとしてケージ型のタイプが主流です。プラットフォーム型のペダルを使用する人もいます。
ステアケースなどでフロントギアやフレームを保護する物としてリングガードがあります。街乗りで使用したい人にはフロントが二枚使えるガードがありますが、トライアルオンリーという方にはシングル用のガードがお勧めです。直径が小さくなりガード掛けの状態が安定します。
クランクは岩にガリガリと削られるので丈夫なもの。そして長さは170mm前後が標準です。ペダリングが苦手なら短く、ダニエルなんかのフロントアップが苦手なら長くするのも1つの手です。
トライアルで特徴的なギア比は1.15〜1.22ぐらいかなぁ?20T*17Tが一般的ですが22T*19Tや22T*18Tというのも選択肢としてはアリです。ペダリングの得意、不得意やバイクの重量などで選択してください。
又リアハブのノッチの数が粗いとペダルを合わせる動作がしづらいです。なるべくノッチの多い物を選びましょうシマノのローラークラッチは人気があります。又クリスキングのハブは高価ですがノッチ数がすんごく多いです。
ディレーラーは障害物との接触をできるだけなくす為にロード用のショートケージタイプが一般的。
チェーンは暴れて変速しないようにできるだけ短くしましょう。短くしすぎるとフリーを痛めるのでホドホドに♪