WORK SHOP CAST ブラックオックス 日記



ブラックオックスって、知ってますか?私は知りませんでした。ただ、模型誌で見て「あ、なんかかっこいいかも」なんて思っただけなんですけどね。いや、正直に言えば「これは欲しい……」と思って雑誌の写真を眺めたものでした。

記事によれば、鉄人28号に出てきたロボットなのだそうです。鉄人28号って、もちろん知っていますけど、私がリアルタイムで見たのは『鉄人28号FX』というリメイク。そういや、幼稚園だか小学校のとき、アタッシュケースのおもちゃを買ってもらったような記憶があります。あけると、「そうじゅうかん」が出てきて、鉄人を動かしている気分を味わえるんですよね。あのオモチャ、いくらくらいだったんだろう、って思ってしまうあたりが、オトナになった、ということなんでしょうか。

 で、実際に買ってしまったわけなんですが、ガレージキット、ってこういうもんですよね。ゴロンとパーツが転がっている。パーツ段階で見ると、これがバンダイのエンタープライズと同じ値段なんて……と思ってしまいますが。いや、こういうマイナーなアイテムだから、希少価値を考えればむしろリーズナブルなのかな?



パーツのアップです。一昔前のガレージキットって、気泡、つまりパーツに穴ぼこがあいている、なんて話もありましたが、このキットは一切、そういうアナボコはみられません。




そして、これが顔。そういやぁ、レジンキャストのキットでこれまで買ったのって、飛行機かF1か、「モーターヘッド」という繊細なデザインのロボットでした。こういう単純ともいえる線で構成されたロボットははじめてかも。

 でもさ、卵って単純な線で構成されているはずなのに、絵にするのって難しいんだよね。この目の形が、かっこいいけど、ほほえましい……。



 なんて話をしているうちに?形になっちゃいました。ブラックオックスというだけあって、完成状態は真っ黒になるはずです。でも、こうやって、形だけみているってのも、いいかも。少なくとも、パーツの状態でゴロンとしているよりも、ね。



ちょっと、上から見た図。いやぁ、強そおだなぁ。



ずしん、ずしん……と、一歩ずつ近づいてくるような……。

 予定では、光沢バリバリのグロスブラックになります。その分、下地処理はがんばらないとね、って、今の俺に、その時間はあるのか……。まぁ、ちょっとずる、前向きに。




そして、ただひたすらペーパーかけ。レジンキットって、パーツが一体になっている分、こうしたペーパーがけが不可欠です。こうしてペーパーをかけていくとわかりますが、きれいなものです。パーツを成型したときのラインは当然出ているものの、それ以外はほとんど気泡のたぐいの荒れがありません。一昔前のレジンキットって、スの入った茶碗蒸しみたいなものだと聞いたことがありますが……これが技術革新というものでしょうか。




そして、サフを吹いたあと。もとがきれいなので、大きな傷とかはありません。でも、削り忘れたパーティングラインとかはありますね。ナイフ、ペーパーを使って修正など。手に塗料がついていたので、オデコにちょっとついちゃいました。



さぁ、塗装の段階が近づいてきました。黒一色でほとんど塗りわけはないブラックオックス。でも、その黒がたいへん難しかったりします。さて、どうなりますか……。


このシルエット、いいですよね。ちなみに、平滑な表面を得るべく、さらなるペーパーがけ、サフ吹きの進行中です。でも、そろそろ塗装に入りたいな。新兵器もあることだし。





ということで、新兵器です。ドライブースという、つまり乾燥機ですね。割引価格で手に入れたとはいえ、5ケタのお金を出したわけです。そんなお金があれば、タミヤのスタンダードなキットが4つくらい買える……でも、まぁ、ねぇ。ものは考えよう。キットのストックは鬼のようにありますが、完成品は、そうでもない。それはなぜか?

 模型趣味ってのは、楽しいと同時に、やっかいな部分もあるわけです。細かい部分の工作でメンドい、ってのは、むしろ楽しみのうちなんですけどね。ノッテるときに、塗料やパテの乾燥で、水をさされるのは、ねぇ。それで投げ出したキットも数知れず。その時間が短縮されるなら、これはもう、ありがたいことこの上ないわけです。



ということで、乾燥中のパーツ……よく見えませんか?バイクのパーツもいっしょですが。




 いまんところ、こんな感じです。塗料がタレたところなど、軽くペーパーをかけています。薄めに吹いて、もう1回か、2回、かな。ピカピカに磨き上げるつもりなので。





 ということで、さらに色を乗っけてみました。だいぶ、完成に近づいたかな。近くで見ると、ちょっとタレたところとか、いろいろあるんですけどね。うーん。黒って難しい。
 ちなみに、足の付け根のところ、微妙に針金が出ているのがわかるでしょうか。あれで、パーツ同士をつないでいるんですよ。これがレジンキットのロボットらしいところですね。


 顔のアップ。目は黄色だったかな。黒の上に、いかにきれいに発色させるか。いや、当然、目の部分は改めて下地作って色、置くでしょ。



 微妙に写真が粗くてすみません。でも、このたたずまい。いいッスね。強そうで。


 写真が粗い理由はたぶん、デジカメがマクロになっていなかったから……。次回はもっときれいに、できれば完成写真を載せたいものです。このあとの作業としては、磨いて、クリアーを吹いて、陶器のようにピカピカにすること。それから、目とか、色を載せること……。今のスケジュール的に、次回の完成は無理か。

 近所の模型屋に行くと、このシリーズの鉄人28号とか、いろいろキットが売っていました。魅力はあるけど……ガレキって金食うからなぁ。



2004/02/16
すっげぇ久しぶりにこのキットをいじりました。今年初、ですね。

 前回の更新が2003年の11月17日。このページのスタートが2003年9月16日。あ、16日なんだ。ちょうど、5ヶ月ぶりなんだ。とはいえ、実質的な作業時間としては1週間ほどでしょう。いや、24×7時間という意味ではなく、だいたい1日に作業できる範囲として、の話ですが。



 この間、一切いじっていなかったか、というとそういうわけでもありません。ただひたすら、地道な作業を繰り返しておりました。何がタイヘン、ってこの黒です。黒は難しいんですよ。経験上知ってはいましたが、特に光沢のある黒って奴は、ちょっとしたホコリや、傷が目立つめだつ。黒には本当にクロウします。……って、すみません。




 いつまでも黒でとまっていても完成はおぼつかないので、先に進むことにしました。目を塗ります。目の周辺、ややソフトフォーカスがかかっているようにも見えますが、補正はしていません。

 やっぱり、目が入ると印象が引き締まりますね。




 もともとこのキットが欲しい!と思った雑誌のページを背景に。正面に来ている白いロボットは持っていません。これが完成したら、買おっかなぁ……なんてね。白と黒が並ぶと、確かにコントラストとして、美しいかも。でも、また1万近くするんだよなぁ、これが……。まずはこれを完成させることを考えないとね。

ちなみに、すみっこの写真で、オデコが赤いことに気がつくでしょうか?



 もうちょっと、アップ。
 写真を見て、これ欲しいよなぁ、と思ったものが手の中にある。これはけっこううれしいものです。しかも、自分で組み立てて色を塗ったものなわけですから、喜びもまたひとしお……って、まだ完成してないですけどね。




 正面からの写真。

 完成ではないんですが、こうしてみると、各関節部分のクリーム色っぽい部分が、なかなかのアクセントになっているのではないか、と。



 次回の更新には、どこまでできているかな?





04/03/09
 大きく変わったのは、このあたりのみです。オデコが白くなっていますが、これは下地づくり。この上から赤を載せるんですが、赤はわりと難しい色なので、マスキングしてエアブラシ、というのが無難かな。



04/05/09

黒の光沢はつくづく難しいです。それは、ちょっとした傷やホコリがたいへん目立ってしまうから。ということで、磨いては吹きの繰り返し中。



 近くで見れば、がんばったつもりでもホコリや傷が……。でも、いい加減あきてきたので、このあたりで黒吹きは終え、あとは軽くペーパーをかけて、クリア吹きといきたいものです。




 最近、『鉄人28号』がやっているらしいですね。グリコのおまけとかで、また鉄人シリーズが出るようです。でも一番かっこいいブラックオックスは、やっぱりこのキットじゃないか、と。

 4月より、カタギ時間で生活しているため、深夜の番組はまったく見る余裕がないんですが、番組の方は面白いんですかね。考えてみると、『鉄人28号』って名前を知っているわりに、リメイクも含めてテレビ番組って見たことないなぁ。




04/10/19

 しばらくブラックオックスから離れているうちに、タイムスリップグリコは出るは、アニメ化はされるは、鉄人28号周辺が騒がしかったようで……。



 タイムスリップグリコの方は、9種類中、7種類を集めていました。前に、どっかで書きましたが。

 それでも、ブラックオックスを再開しなかった私……。いやぁ、夢はあったんですよ。なにせ、タイムスリップグリコ、買った一個目にいきなりブラックオックスが出てきましたからね。




 こんな風に、タイムスリップグリコ版と、ガレージキット版を2つ、並べたいものだな……と。

 見果てぬ夢でした……



 それでも、なかなか作業に入る気にはなれず、前回の更新のまま、手足が、ゴロンと転がった状態で、はやンヶ月。



 そんなヌルい私にカツを入れたのは、先日出た浦沢直樹の『PLUTO』でした。手塚治虫の名作『地上最大のロボット』に財を得たマンガ。これまた名作です。まだ1巻が出たばかりですが、今後が楽しみです。ロボットたちのときに切ない物語。いや「ノース2号の巻」は、どこかでありがちな話だよな、なんて負け惜しみを感じつつも堪能しました。これは是非、ロボットを作らないと、と決心したのでした。



まあ、『PLUTO』は『鉄人28号』じゃなくて『鉄腕アトム』なんですけどね。




 まあ、細かいことは置いておいて、関節部や顔を塗ります。必ずしも満足のいくきれいさではありませんが、細かいことを言って、ここまで完成が伸びてきたことを考えると、これが今の私の実力と、受け入れるべきでしょうね。



 ということで、いままで引っ張ってたのがなんだったんだ、というくらいサクっと完成させてしまいました。まあ、黒はもっと磨いてピカピカにしたいとは思いますが、ここで一旦完成としておかないと、いつまでもゴロンとパーツの状態で転がっているというのもね。

 雑誌の作例写真に比べると、荒いものですが、それでも立体として手元にあるのはうれしいもの。酒もあえて「黒ラベル」……なんてわけでもありませんけどね。完成した模型を見ながら飲む酒もなかなか。

ということで、完成です。



   <<
居眠工房へ>>

 <<トップページへ>>