6.モデルルーム見学にまつわる思い出

さて、はじめてのモデルルーム見学です。

・・・いや、不動産調査の会社でアルバイトをしていたときに
埼京線のどこかの駅から国際興業のバスに乗って行ったことはありました。
郵送で資料請求をしても送ってくれないので、直接モデルルームに行って
資料をもらってきてくれと頼まれたのでした。

受付で住所とか職業とか年収を適当に記入して、一応購入希望のふりを
してほしいと言われていたこともあって、その場の雰囲気で資料だけ
くれともいえず、モデルルームを見学することになりました。

会社でマンション購入者のアンケートの自由に書く部分の拾い出しとかをしてて、
モデルルームはおしゃれすぎるとか実際の生活のイメージができない
という声を知っていましたが、まさにその通りでつまらないものでした。
しかし、いかにもこの物件に興味があるがごとく内装とかみていた
ところ若い男性の販売係員がしつこくまとわりついてきました。

とりあえず自由業ですということにしてくれ(まさか学生ですとは言えない
ですから)ということだったので、そういうことにしていたら、
「自由業って何やっているんですか」と、しつこく聞いてくるので
「フリーライターだ」と答えておきました。
さらに、「どんなものを書いてあるんですか」と聞いてきて
「企業の社内報とかのちょっとしたページですよ」とか答えたりしました。

この辺は村上春樹「ダンスダンスダンス」の主人公とか「男女七人夏物語」の
大竹しのぶのイメージでなかばヤケ気味にエピソードをその場ででっち上げ、
最後には「まぁ、小説家として最終的に身を立てられればいいんですけど
「それはいいですね、がんばってくださいね」なんてやりとりになる始末。

なんとかしつこい販売係員とのやりとりをやりすごし、
マンションの資料をもらってほうほうの態でモデルルームを
後にしました。

このとき帰りのバスで後ろの扉から乗車するのにびっくりしました。
なんせ、バスといえば都内の均一料金(前乗り後降り)の区間と
実家の近辺を走っている神奈中バスでの前扉で整理券を取りながら乗る
方式しか乗ったことがなかったのです。
整理券方式のバスでこの乗りかたが標準的なことは、後になって
知ったのです。






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