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Q ちょっとお腹に力がはいると尿がもれる 5年ほど前2人目の子供を出産して以来の尿失禁で困っています。咳や、くしゃみで尿が漏れてしまいます。特に辛いのが花粉症の時期で、くしゃみを連発すると尿もれがひどいのです。尿失禁は年配の人におおいと聞きましたが? 恥ずかしくて病院にはとてもいけません。よい治療方法があれば教えて下さい。
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A 恥ずかしがらず尿失禁外来に受診してください。
今まで尿失禁で悩んでこられたお気持ちは、十分に理解できます。あなたのような咳やくしゃみといったお腹に力(腹圧)がかかると尿が漏れてしまうものを腹圧性尿失禁といます。ちょうどお子さんが縄跳びの授業があるので、つきあって縄跳びをしたときに尿がもれるとしてみつかるケースや、花粉症の時期にくしゃみをすることで、尿がもれることに気がつくなろがあります。腹圧性尿失禁は、中年以降の特に多産婦の方に多いとされていましたが、20歳以上の女性の15%〜25%は漏れの程度の差はありますが、このタイプの尿失禁があるという報告があります。あなた一人ではありませんので、恥ずかしいと考えないでください。尿の漏れる程度はそれほど多くはなくて、下着が濡れる程度であっても、やはりあなた自身にしてみればとても不快でしょう。どの程度であっても治療をするのはよいと思います。
腹圧性尿失禁が起こる原因を理解してください。本来なら、膀胱に尿が貯まっている時に急に腹圧がかかると、尿が漏れないように膀胱の出口(膀胱頚部)と尿道は閉まるように動きます。ところが、二度の出産の時の骨盤底の損傷などにより、骨盤底が緩んで(膀胱頚部)や尿道がやや落ちぎみとか、開き気味だと、尿が漏れてしまうのです。
そこで、あなたへの対策ですが、ここでは3つ考えられます。
(1)骨盤底筋体操をします。この体操は、尿道を『きゅ!』としめることを目標にします。あなたの場合は、どのやりかたでもかまいません。毎日継続できるようにしてください。
(2)薬物によって尿道をしめる方法、もしくは、コラーゲンを尿道のまわりに注射して尿道をしめる方法です。
(3)尿道をテープもしくは筋膜でつりあげる方法です。
(2)や(3)の一部の手術は基本的には、局所麻酔でも可能です。施設によっては日帰り手術としておこなっています。切迫性尿失禁の混じっていない純粋な腹圧性尿失禁の場合は婦人科でも泌尿器科でもできます。年齢的にまだ若いので量が多くなければ薬と体操で治療をはじめてみましょう。それでも効果がなければその時手術を考えてみてはどうでしょうか。
しかし、どの方法をとるにしても、専門医への受診は必須です。恥ずかしいということはありませんので、ぜひ受けて下さい。最後に、ヒントをもうひとつ。専門医を受診する際は、あらじめ、排尿日誌とパッドテストをして受診するのが良いでしょう。医師は、あなたの排尿日誌をみたらその状況がよくわかり、初診の時から方針をたてやすくなります。きっと、主治医の先生とスムーズな関係をつくり、恥ずかしくなく通院できるでしょう。
なお、稀に出産後の尿路と膣の間にできたろう孔という穴から尿が出るのを腹圧性尿失禁と間違えることがあります( ページ参照)。特に時間がかかった出産など苦労した場合に多いようです。穴が小さいときは、一般的な排尿の状態にはほとんど問題がないように感じるのに、なぜかいつもちょっと漏れている、という症状がでます。今回は腹圧性尿失禁について書きましたが、その他の病気もあることも念頭において、主治医の先生に診察していただくことも必要です。
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(文献から) コンピューターと尿失禁を検索すると2つ論文があります。一つは、米国コニチカット州からのもので、コンピューターのソフトを開発して、骨盤底筋体操を指導したそうです。この場合は、ゲーム感覚で体操をおぼえていくことで、かなりの効果があったそうです。(Herndon CDら、Interactive computer games for treatment
of pelvic floor dysfunction. J Urol 2001 Nov)次は、筆者らのおこなったもので、インターネット上で自己診断ソフトを公開しました。これは、全部で30問弱の問題をこたえることで、1万通り余の回答からその人の状況を判断できるようにしたものです。 (奥井識仁 尿失禁患者に対する自己診断ソフトのプログラミング 臨床泌尿器科200155(13)1244-5,) |
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(海外文献から) フランスからの報告です。若い年齢や30−40代での尿失禁のリスクについて調べたものです。1998年から2001年までの間にフランス国内の病院に勤務する2800人の女性を対象に調べたところ、1700人(平均40歳)がアンケートに答えてくれたそうです。その結果、27.5%の人が尿失禁があり、その内訳は、腹圧性尿失禁12.4%、切迫性尿失禁1.6%、混合型13.5%でした。これらの人たちに危険因子として考えられたのは、妊娠、分娩、子宮摘出術、肥満でした。(Peyrat Lら、Prevalence and risk factors of urinary incontinence
in young and middle-aged women. BJU Int 2002 Jan;89(1):61-6) |