個人山行報告書
<日程> 2013/6/6~7
<山域>南アルプス 北岳
<メンバー>佐合、酒井
<コースタイム>
7/6 (白根御池小屋より下)曇りときどき晴れ一時雨、(白根御池小屋より上)曇りのち大雨強風一時雷
7/7 (白根御池小屋より上)強風曇り一時雨、(白根御池小屋より下)曇りときどき晴れ一時小雨
7/6 一日目:可児(pm4:00) ⇒ 仙流荘(戸台口)駐車場 (pm6:40頃)
仙流荘駐車場(am7:30) = 北沢峠(am8:30/9:45) = 広河原(am10:10/10:30) → 白根御池小屋
分岐(am11:00) → 白根御池小屋(pm13:20/13:35) → 小太郎尾根分岐 → 北岳肩ノ小屋
(pm5:00頃)
7/7 二日目:肩ノ小屋(am5:40) → 北岳(am6:20/6:35) → キタダケソウ観察(山頂より徒歩5~10分奥)→ 肩ノ小屋(am7:20頃/8:50) →小太郎尾根分岐(am9:05) → 白根御池小屋(am10:20/10:50) → 広河原(pm1:10/2:00) = 北沢峠(pm2:30/3:00) = 仙流荘駐車場(pm4:00)
<山行記録>
北岳。今回の目的は、登頂はもちろんですが、この雪解けの時期、北岳でしか見られないキタダケソウを見ることでした。
全面マイカー規制ということもあり、いつも以上に時間に余裕を持たないといけないという意識がありました。
都合により当日の朝出発をしたため、2本目のバス利用。といっても、人がまあまあ多かったため8時戸台口発の予定が臨時7時30分発に乗ることができました。
ただ、戸台口からのバス利用者は甲斐駒ヶ岳など他の山を目指す方が多く、北沢峠から先のバス利用者はほとんどおらず結局定刻出発。
予定通りの登山開始時刻となりました。
終始佐合さん先頭での登山。天気は曇りで暑すぎもせず、白根御池小屋まではほぼコースタイム通りに進みました。
白根御池小屋では休憩をしていたら雨が一時的に降りました。
当初は1日目は白根御池小屋でテン泊予定でしたが、天候の心配はあったものの明日に余裕をもつことを考え順調な今日のうちに肩ノ小屋まで上がることにしました。
白根御池小屋を出て目の前は雪が残っていましたが、階段状にしっかり固められていたため特に問題はありませんでした。
問題は、酒井のばて具合。ここからの登りで一気に疲れが出てペースが落ちてきました。
共同装備はテント一式を私が持っていましたが、佐合さんにテントとポールをパス。その後、夕食の肉もパス…。
なんだか恒例行事のような感じです。もう少し自分で持ちたかったですが、先のことを考え断念。佐合さんありがとうと心の中で繰り返しながら登りました。
そして、天気は悪くなる一方。雨がまた降りだしたと思ったら、一気に強くなり、さらに尾根に出ると強風…というより暴風雨?視界も悪かったです。そして、寒すぎました。
さらに、小太郎尾根分岐手前でついに酒井、嘔吐…。
パルスオキシメーターの数値は80くらいでした。けれど、その後は多少らくになりペースは遅いもののなんとか肩ノ小屋に着きました。
テントはもういっぱい。朝一番に登った方が多かったのでしょう。風が少しでも遮られるとことにテントを設営したかったのですが場所がなく、自然の力を存分に味わえる場所に設営。
テントの中にザックを入れ、全体重を使っても飛ばされそうなテント。暴風雨ですごく寒く、手はかじかんでおり、これは試練かを思いました。
テントの基本の大切さを改めて感じたねと後で佐合さんと話しました。そして、佐合さんも試練かとおもった、と。
テントの中にいると強風でテントが凹み狭く感じました。佐合さんが持ってきてくれたテントの中にぶら下げるライトが、風で何度も吹き飛ばされました。
あまりの大雨強風に外へトイレに行く気力さえ出ませんでした。
酒井の血中酸素濃度を食事中に計ったら、70台。深呼吸をしていたら、94まで戻りました。佐合さんは好調でした。さすがです。
翌朝、雨は上がったものの風は変わりませんでした。
迷ったものの、テントデポし、佐合さんはサブバッグ、酒井は空身でどうしても必要なものだけ佐合さんのサブバッグに入れていただき山頂へ。
山頂は幸いにも風がやみました。そして、諦めかけていたキタダケソウが山頂から5分程下ったところで見られるという情報を得たため、5分で見られるならと先にすすみました。
「キタダケソウの周りには人がたむろっているからすぐわかるよ」という噂通り、その周りには人がたくさん。
どの花か教えていただきました。花弁がすきとおった感じの白いかわいらしいお花でした。
目的を達成し、再び山頂経由でテントに戻り、朝食。
そして、強風の中、恐怖のテント撤収。同じルートで下山開始。
途中、小太郎尾根分岐付近でまるまるとしたかわいい雷鳥との出会いも果たしました。
尾根を抜けると風は一気におさまり、穏やかな中下りました。そして、白根御池小屋にまで降りると晴れ間が見えました。
上と中腹ではこんなに違うのか…山ってやっぱりすごい。
小屋で冷やしめかぶうどんを食し、再び下る。
酒井は、前々日に爪を切りすぎてしまった右足親指が靴紐を結び直しても痛んでいた。出血していたことがわかったのは帰宅してからでした。
広河原の小屋は足洗い場があり、汚れた靴をきれいにできました。
そして、「南プス白桃ジェラート さくらんぼソースがけ」を食しました。ちょうどこの日から販売開始されたものだそうです。すももも入っていたような…。
とにかく甘酸っぱくて後味すっきり!とてもおいしかったです。
帰りのバスはともに臨時便が出ました。仙流荘で汗を流し、帰路へ。
今回の山行は佐合さんがいなかったら、途中で弱気になり断念、下山していたと思います。
まさに試練のような山行でした。けれど、無事目的を達成できたのはなによりです。天候の良い日にまた挑戦したいものです。
佐合さん、ご指導本当にありがとうございました。お疲れ様でした!