個人山行報告書
<日程> 2013/4/28
<山域>御在所岳
<メンバー>百武、佐合、三浦
<コースタイム>
名古屋(5:30)発 裏道入り口(7:00)
右又分岐デポ(9:00)、中尾根P4(展望台)、P3(ツルム)、P2(オニギリ)、右又分岐デポ点への帰還(15;40)
<山行記録>
中尾根に百武さんのリードで登った。クラック、チムニー、フェイスの混合した要素があってたいへんに面白いルートだ。
ピークには懸垂下降用のボルトは打ってあるが、ランニングビレー用のボルトは非常に少ない。
カム(#0.4, #0.5, #0.75, #1, #2, #3)の1セットは登攀装備として必要である。
私はクラックでジャミングをすることを予想して両手をテーピングをして臨んだ。
しかし手の甲でジャミングするチャンスは少なかった。このルートならテーピング無しでも大丈夫だろう。
P4(展望台)に至るルートは人が入る程度の狭いチムニーを登る。
内部で装備として持っていったナット回収装置が岩壁にひっかかって困った。
P3(ツルム)は最後の登りでリードの百武さんが、難易度が高い左側の露出している岩棚から登ってザイルがそこを走っている。
岩の下から階段状の安易なルートを登りたくなったけれども、ザイルに沿って登るしかない。手順は分かっても体が固くて、足が思うように上に上がらずに困った。
P2(オニギリ)の取り付き点が崩落してオーバーハングになっている。ガイドブックに注意するように書いてあった。
先行パーティがアブミを留置していたノを幸いに、使ってしまおうか....とおもっていたら登山者が回収に降りてきた。
私たちはその登山者とまったく面識が無かったが、先方が私のヘルメットを見て「チーム猫屋敷の方ですか!」と気がついた。
「トシ君と宝剣に行く予定の梶浦です。」と自己紹介された。
話の流れからアブミをそのまま使わせてもらった。私たちはアブミが無ければシュリンゲで代用する予定だったけれども、アブミの方が使い易いに決まっている。
私は生まれて初めてアブミに乗った。風が強く吹いていて、アブミが45度ぐらいなびいてブラブラしていた。
そこに足を入れるのだからけっこう難しい。私は重心が中心に来るように制御して、足を山側に張ったら靴の先端が岩に触れて、アブミの振れがピタットと止まった。
最上段にアルミプレートが入っているので、そこに足を掛けて、ぐいっと体を上に押し上げたらあ、さらに岩の上にから残置のロープ+シュリンゲに手が届いた。
シュリンゲはリードした百武さんが付けてくれたものだ。腕の力でぐいっとそこを切り抜けた。
そこから上はホールドもスタンスも小さい5.10bのダイレクトルートになる。
かなり緊張したが、左にトラバースするルートのスタンスも広くしっかりしているのが見えた。
トラバースルートIV級で安心して登れる。その途中で一ピッチを切る。
2ピッチ目でオニギリのピークに達する。
最後のオニギリへは右側から回り込んで、短い距離だが急なスラブを登る。
オニギリに座って、伊勢湾までの絶景の風景を眺める。
風が冷たくてのんびりしていられない。P1側の懸垂下降用のボルトにザイルを付け替えて、20m下降。
さらに残置の細引き2本にザイルを通してさらに40m奥又沢側に懸垂下降する。
そこから奥又を下ってツルムのコルまで登り返して、さらに下降点に新しく捨て縄を張って懸垂下降で50m右又のデポ点まで降りた。
下山報告を携帯電話メーリングリストに流したら、
山口貴弘さんから「ついに中尾根登攀連絡になりましたね。トップで中尾根を登れれば、大概の日本の本チャンルートを登りに行けますよ。….」というメッセージが返ってきた。
梅雨の入る前にもう2〜3回連続して中尾根を練習してさらに技術を磨きたい。