個人山行報告書
<日程> 2013/2/16
<山域>御在所
<メンバー>森山、福田、三浦
積雪量が多く、裏道からαルンゼに渡るトレースがま見つけられずに、少し登りすぎた。
一度引き返してルートを探したけれども、明確なルートがよく分からないので、
安全に沢を渡れそうな場所で上流域を上の方にアイスが見える沢を詰めることにした。
下部は深い新雪に覆われて腰近くまでのふわふわの雪を泳ぐようなラッセルで気持ちが良かった。
少し登ると草付きのガラ場に変って、「αルンゼの入り口?」という雰囲気があった。
特に特徴がない。たしかに小さなアイスフォールが出てきダブルアイスアックスが役に立った
。しかし、傾斜は緩やかでザイルを出すほどではない。
取り付き点のアイスは二層構造で、足を蹴り込むと表面の薄い氷がれて靴先が柔らい内部の氷と雪が混じった層にで届く。
谷間を詰めていくと氷が消えて深い雪が詰って登り難くなる。
最後は雪田の急斜面になった。雪庇も見える。
福田君が先頭を登り、動く度にピリピリっと雪の表面に亀裂が入るのに気がついたらしい。
次ぎの瞬間に私たち3名が立っている足下から雪が切れて、雪崩れが深さ50cm,幅10mの規模で起こった
。鈍い音と雪煙とともに、急斜面の大量の雪が一気に狭い谷めがけて落ちた。
一瞬の出来事だった。雪崩に巻き込まれていたらどうなったのだろう?と考えたら怖くなり、
とにかく急いで真上に登って樹林帯に入った。そこはもう国見峠と山頂の間の裏道であった。
(反省1)
青い氷瀑が裏道から2本見えた。目標のαルンゼへどこからアクセスすればよいのか知らないまま登ってしまった。
適当に登って、適当に現場判断をして遊ぶのも楽しいものだ。
(反省2)
2〜3日冷え込んで新しい積雪50cm。当然表面の雪と下の雪の間で滑り出す危険性を予知するべきだった。
特に雪庇ができる場所の下の雪田は他の場所の何倍も積雪量が多い。
表面的に安定しているように見えてもギリギリの力学的つりあいでかろうじて止まっている。
その力の釣り合いを、登山者がトラバースで切断すると一気に雪崩が起こる。
ほんとうに目の前で突然発生した雪崩を体験してその恐ろしさを痛感した。