個人山行報告書
<日程> 2011/4/17
<山域> 南アルプス 甲斐駒ケ岳
<メンバー>伊藤(聡)、山城
<コースタイム>
伊藤:竹宇駒ケ岳神社(6:20)―頂上―竹宇駒ケ岳神社(19:30)
山城:竹宇駒ケ岳神社(6:20)―(12:00)5合目(13:00)―竹宇駒ケ岳神社(17:30)
<山行記録>
聡さんのトレーニングに、同行させてもらう形で甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)。
ご一緒したかったしげさんがいけなくなって、隊長や聡さんに相談をして、聡さんは頂上を目指すけど、私は「5合目まで往復」予定の事実上の‘なんちゃって単独デビュー’だ。
無線も初めてで、久しぶりに猫屋敷から出動することになった無線は、どれも電池が切れていた。
震災の影響で電池不足が懸念されたが、セブンイレブンで手に入れ動作確認。
前日までの、不安定な天候を払拭するかのような快晴の中、もう一度念入りに無線をお互い確認すると、聡さんはあっという間に見えなくなった。
一人残されると、‘こりゃ単独行だよ、森文太郎だよ’と思うものの、登山口からは雪がまったくなくサクサク歩けるのに、踏み跡や赤い目印を追う私の視線は不安げ、すれ違う人もなく心細かった。
無線の定時交信を8時から開始した、一人になってから2時間近くたち最初の通信が成功して聡さんと話せたらなんだかすごく安心した、お守りみたいなものだろうか。
定時交信は9時にもつながったが、次につながったのは13時が最後でお互いやりとりすることができなかった。
無線の不具合か、こちらの声は毎時聡さんには届いていたようで、自分の場所なんかを一方通行でもしゃべっておくように聡さんに下山してから教育された。
4合目辺りからところどころ氷結した部分が出てきて、刃渡りを超えたくらいでアイゼンをつけた。
思えば、自分でアイゼンをつける判断も初めてだ。ハシゴの手前ではヘルメットをつけ、鎖場は凍っていて緊張した。
昨年の11月は隊長と8合目付近まで経験していたが、5合目の場所に確信が持てず不安でしょうがない。
地図や5合目レリーフを確認すると、自分の中で14時までに下山開始のデットラインまで余裕があったので、お昼寝をしたりして過ごした。
13時から下山を開始するも、時期に足首が痛くなり、降りても降りても標高が下がらず、苦手な下山はまだ克服できていなかった。
1時間コースタイムをオーバーし、夕方が迫る17:30下山。最後は、標高が下がるにつれ、少し読図がしにくかったり、道に迷ったりしたので、雪が舞う中なんとなく控えめな達成感となった。
聡さんから預かっていた予備の車の鍵は電池が切れていて、エンジンがかからないことは聞いていたけど、ロックを解除してドアを開けた瞬間‘鳴り響く警告音’。
大変驚いたけど、雪が降り冷え込みが増す中、警告音を響き渡らせながら装備を片付けて、助手席に傾れこみ寒さ対策でシュラフを被ったらいつの間にか寝てしまった。
頂上を極めた聡さんが、帰ってきたのは2時間後だった。
帰りにテラスで念願のクリームコロッケを食べた。
聡さんは、テラスの常連なんだけど、素敵なご夫妻はどうやら私のことも覚えてくれていて「頂上までいけなかった子でしょ?」という覚え方に反論の余地なし、今回も頂上にはいけなかったんだよと我ながらに脱力した。
筋肉痛が治ったのは、4日後だった。