個人山行報告書
<日程> 2010/10/16~17
<山域> 北アルプス 南部 槍ヶ岳
<メンバー>水戸、山城
<コースタイム>
10/16晴れ:新穂高温泉駐車場(9:40)―チビ谷(13:00)―白出沢出合―(13:30)滝谷出合(14:00)―槍平TS(15:00)
10/17快晴:槍平TS(4:40)―槍沢(5:30)―飛騨乗越分岐―槍ヶ岳山荘(8:20)―槍ヶ岳(8:50)―(9:10)槍ヶ岳山荘(9:45)
―飛騨乗越分岐―(11:30)槍平小屋TS(12:35)―(13:10)滝谷出合(13:25)―(14:20)白出沢出合―新穂高温泉駐車場(16:00)
<山行記録>
‘レディース山行’水戸さんから①大日三山縦走(室堂平~雷鳥平)②鹿島槍ヶ岳(赤岩尾根)③槍ヶ岳(新穂高温泉)の選択肢をもらっていて、迷わず‘槍ヶ岳’を選んだ。
事前に、「槍ヶ岳周辺の遭難について」「10月の気象遭難について」まとめておくように、
「入山1週間前から高層天気図をチェックするように」指示があり、計画書での私の担当は「気象と記録」。
10月第2週の机上講習会は聡さん担当の「気象」とあいまって、忙しい日々を過ごした。
朝6時に水戸邸に集合し出発、修理から戻った水戸さんの車は、‘微妙’な感じ。とにかく無事に駐車場に到着し、出発。
私が最近の山行で、行動時間が予定よりオーバーしてしまっていること、2日目の行動時間が長いことなどから、水戸さんが個装以外は全部持ってくださった。
駐車場から途中までの道は、聡さんと穂高縦走の下山で経験があるが、下山と登るのでは、ずいぶんイメージが違った。
林道の途中から水戸さんの先を行かせてもらう。
先を進むときに、どれくらい離れていいものか、考えながら歩いていた、特に姿が見えなくなるようなときは注意していたが、水戸さんが待っていてもこない。
自分が道に迷ったんじゃないか、水戸さんに何かあったのではないか、と不安になって戻ると、なんと水戸さんが林道の傍らで荷物を下ろしてしゃがみこんでいるではないかっ!
びっくりして、傍に戻ると連日の激務で寝不足の模様。
「体調が悪いわけじゃなくて、眠いだけなの(だから荷物が重いわけではない、テントで寝たら明日は大丈夫)」という水戸さんから半ば強引に荷物を受け取り、再びスタート。
テン場まで、大いに休憩を挟みテン場へ、今日の行動時間が短くてよかった。
槍平TSは、平たい場所で、トイレも水場もあり快適な場所だった。テントで一息つくと、水戸さんがご飯の準備をする中、私は天気図作成。
テントで天気図をとるのは初めてで緊張したり、慌てたりした。ラジオの電波が安定しなくて、聞き取りにくかったり、とり始めの姿勢が悪くて、足がしびれてきたりで大変だった。
いくつか聞き取れなかった部分があったり、等圧線がひけてなかったりしたが、水戸さんに見せると落第点は免れたようだ。
私の中で、初めての気象担当は、いわば今回の一つの核心だったので、本当にホッとした。
安心するとおなかが空いた、夕ご飯はお好み焼きで、山でお好み焼きを食べるのが初めてで、フライパンやフライ返し、お好み焼きのためのいろいろなものを下界では当たり前だが、山の上で見るのが珍しく、特製のお好み焼きは、とっても美味しかった。
時間があったので、夕ご飯の準備とともに、明日のテルモスや朝ごはん(寿司太郎おにぎり)も済んでしまい、19時頃にほどなく就寝。
放射冷却による冷え込みは、思ったより少なく、夏のシュラフだったが快適に過ごせた。
2日目、3時起床予定が寝坊をしてしまい4時前に起きる。水戸さんの体調を心配する中、準備をして4:40出発。
ヘッテンをつけてのスタートに、緊張しながら進む。
少し前の空木の山行で夜間行動をだいぶしていて、これから暗くなるのと、明るくなるのでは全然違うなぁと思ったりした。
アタック装備だけのザックは軽く、登りは余裕で、途中から水戸さんの先を行かせてもらう。
水戸さんの体調不良を確信しながら先を歩く。靴の中敷を忘れた水戸さんは、体調不良も手伝って歩き辛そうだ。
どこかで敗退するかもと感じながらも、槍ヶ岳山荘に到着。水戸さんは、少し前に飲んだロキソニンが効いたのか、はたまた本人が嫌いとおっしゃる‘ダラダラ歩き’が終わったからか、穂先では、人が変わったように早かった。
はしごや岩場は思ったよりもしっかりしていて、ラッキーなことに風もあまりなく、今まで遠くから眺めていた槍ヶ岳から、今度は見渡す側となり思いも格別、快晴の中、富士山も見えた。
穂先を降りると時間に余裕のあることも手伝って、‘キッチン槍’でお茶をした。山で飲むコーヒーは格別だ!
いよいよ下山開始、今度は自分が心配だったが、500Mを30分で下ったり、おおよそ行動時間を大幅に下回り快調。
余裕で休憩をとりまくり、テン場ではテントを干してから出発の優雅さ。それでもさすがに、2000M超えの下山なので、最後の林道はやっぱりちょっと辛かった。
下山後、中崎山荘の温泉は綺麗でいい硫黄泉で、山荘内のお食事‘飛騨牛朴葉ステーキ定食’は絶品だった。
昨年は、台風が過ぎ去ったあとで、葉っぱが落ちまくっていて、あまり秋の紅葉を経験していなかったし、余裕もなかった。
今回は、天候に恵まれ、素晴らしい秋山体験となった。また、猫屋敷に入って(山登りを始めて)ちょうど一年がたち、感慨深い山行となった。