個人山行報告書
<日程> 2010/9/4
<山域> 中央アルプス 千畳敷~檜尾岳~空木岳~池山尾根
<メンバー>森山、山城
<コースタイム>
9/4晴れ:千畳敷(am7:45)―極楽平(am8:15)―檜尾岳(am10:45)―木曽殿山荘(pm2:30)―空木岳(pm4:00)―駒峰ヒュッテ(pm4:20)
―池山小屋(pm10:20)―林道(pm23:40)―駐車場(am2:00)―名古屋(am5:30)
<山行記録>
山城邸集合、前夜発で駐車場につくと、しげさんと乾杯をして就寝。
朝は、5時前から準備をする人で賑やかになり、準備してから行列に並ぶ。
臨時便が出ていて4台目くらいのバスに乗車、それでも始発の予定通りくらいの時間だ。
が、バスが到着するものの、ロープウェーイで待たされることになる。
やっと乗れたロープウェイが高度を上げる中、しげさんに呼ばれて振り返ると「富士山こんにちは!」今日は天気がよく、雲ひとつないくらいだ。
バスやロープウェイが混雑していたわりに、空木方面へ行く登山道に人は少なく、きっとみんなは木曽駒なんだなぁなんて思いながら行動開始。
しげさんとは、コースタイムを気にしながら歩いた。鈴鹿やこの前の千丈ヶ岳では、お昼寝はありだったけど、今回は問答無用。休憩も10分程度といつもより短めだ。
私は、前回に引き続き、聡さんから伝授の呼吸法を意識しながら歩いた。
熊沢岳に到着する頃、しげさんが「頭が痛い、フワフワする」と具合が悪そう。顔色も悪く、思えば登りも少し辛そう。
私は、泊まりより、うんと軽いザックに楽勝と思っていたのだか、下りで怪我をしちゃいけないと思うと、足を置くのにやはり時間がかかる。
それでも、千畳敷から空木岳へのアップダウンは、楽しく、だんだん近づいてくる空木岳を見ながらの稜線歩きは気持ちよかった。
経験のある山や、見覚えのある山も増えてきて見ごたえがある。
少しコースタイムがオーバーしているのを気にしながら木曽殿山荘に到着し、今回の一番の高低差の登りの空木岳を見上げる。
コースタイムどおりだと1時間半かかる、でも、少し時間がかかっているし疲れてきたから、2時間くらいかかっちゃうかなとしげんさんと話していた。
途中からガスがかかり、しげさんから離れて歩かないように気をつけて歩いた。
ここでコースタイムどおりに歩けて、16時山頂到着。
いつもなら、行動が終了する時間なのに、これから苦手な下山が始まることに少し不安を抱えながら、ヘッテン覚悟の下山開始。
途中からだんだん右ひざが痛くなる。早月尾根に引き続いての痛み止めロキソニンを飲むものの、痛いものは痛い。
でも、早月尾根で隊長は骨折もして、流血もする中歩いたんだからと頑張って歩く。
どうやら、明るいうちにしげさん曰く「厄介な場所」を抜けることができたことを知る。
歩けど歩けど、高度は下がらず1000Mを4時間かかる、そしてまだ1000Mある。
遭難準備開始時間が近づいてきたので、「遭難準備開始時間を過ぎたことってありますか?」と、しげさんに尋ねると、「ない」の一言。
私も、猫屋敷に入ってもうじき1年になるけれど、そんな連絡聞いたことがない。
今回行動時間が長いので、必要があれば1泊することになっていて、お互い、特に遭難しているわけでもなく行動時間が上回っているだけなんだけれど、‘新人’をつれているしげさんが、責められてはいけないと、連絡を入れてもらう。しげさんの携帯がつながるドコモでよかった。
日没してから暗くなると、歩きにくい。しげさんのルーファイは完璧で、道中優しく、安心してついていくことができた。
でも、ヘッテンに群がる蛾には辟易した。最初は、追い払っていたけれどきりがなく、後半は、髪の毛に蛾がとまったまま歩いたりしていた。
また、暗闇にライトで浮かび上がる、木の様子(特に倒れている木)は、人の形に見えたりして怖かった。
‘迷い尾根’の名前の由来をしげさんに聞いてからは、余計に怖かった。
空木岳周辺地域は、幕営禁止となっているのだが、ビバークしなくちゃ行けない状態のときは仕方ない場合もあることをしげさんに聞いてからは、どこでビバークするんだろう?と考えながら歩いた。
隊長と春合宿で泊まった、池山小屋の水場に来たときは、もう今日は池山小屋で泊まると思ったが、しげさんは迷うことなく下山まっしぐら。
お互いの最大行動時間を大幅に更新して、時計が午前を回ってくるとさすがに意識が朦朧としてきて、休憩も座っていることができなくて、横になったりした。
2時に駐車場につくと、着替えをして出発、だんだん明るくなる中(通常ならだんだん暗くなる中)、しげさんは車を走らせ、途中休憩を大いに挟み名古屋に到着、お互い午後から仕事に行ったのであった。
今回の山行で、「行動時間について」「行程について」「判断について」考えさせられた。
確かに遭難ではないんだけど、‘遭う’‘難’だったなぁと思った。