個人山行報告書
<日程> 2009/10/10~12
<山域> 奥又白、北尾根
<メンバー> 山口夫妻、山田・山城・子猫屋敷(下平)
<コースタイム>
体力の限界に挑み、忘れてしまいました
山行記録
10月10日(土) 天候: 曇り(朝)→曇りのちみぞれ雪(昼)→雪(夜)積もる
10月11日(日)快晴(朝→昼)、星空(夜)、10月12日(月祝)快晴(朝→昼)
当初予定していた、子猫屋敷の杉浦夫妻が旦那さんのアメリカ出張で急遽行くことができなくなり(残念)、トシさん参加で5人で出発、隊長の車の定員もいっぱいだし、荷物もいっぱい、出発前から荷物を積むことにも技術がいる、大変だ。
前日から、初めてのテント泊。あんまり興奮すると眠れなくなるといけないと、‘平常心を保ってる風’に過ごす。一生懸命皆さんのすることのマネをして、初めてのシュラフカバーデビューもした。隊長とトシさんに皆で挟まれて、隣に人がいるってあったかいなと思いながら寝る。
朝食は、各自前日に買った好きなものを食べながら、共同装備を分けてザックに詰める。
私は、山での泊まりが初めてだったので、初めてシュラフとかをザックに詰めた、途中何度も隊長にアドバイスをもらいながら、下手くそなりに詰める。その後、しっかり詰めることの大切さを知ることとなる。
当初バスの予定のところが、タクシーを5人で乗ることができてお得だったので、タクシー移動する。運転手さんの“おこづかいをペプシのスターウォーズに使い込んじゃった話”を聞きながら、上高地到着。ザックを背負って、登山開始。
上高地から徳沢までは、ずいぶんたくさんの人がいて、人気のスポットなんだと感心した。
梓川にかかっているつり橋から見る風景は、素晴らしかった。この日までに、ステラの西野さんに薦められて、この地が舞台の「氷壁」を一生懸命読んでいたが、なにせ600ページ超えの大作を数日で読破できず、100ページあたりの‘一人死んでしまい未解決のまま’という状態での山行に少し不安を感じつつも、雪山じゃないからと足を進める。
山登り2回目、程なく息が上がるが行程は長そうだ、途中腕がしびれてきて由美さんに泣きつくと「きついんじゃない?」とザックのバックルを緩めてもらい解決。そういえば、この重さで歩くのも、ザック背負うのも初めてで調節の大切さを知る。
進むにつれ、人も少なくなり足場も悪くなってきたのと同時に、疲れと頭痛がしてとても辛くなった。
棝沢と奥又との分岐で見た景色は、まさかここを登るとは思いもしなかった。
ヘルメットを貸してもらってかぶる、岩を乗り越えたりするだけでなく、木の根をつかんだり、登ったりして由美さんが「木登り」と言っていたのがわかる。そんな中、“ぷるさんの核心”を紹介してもらったり、隊長が美味しいブルーベリーを教えてくれて、念願の美味しいブルーベリーを食べることができた!一度わかると、次からは自分でも見つけることができて感激した、甘酸っぱかった。
雨かと思いきやみぞれ交じりの雪となる。苔が着いていたり、濡れた岩を超えなくては行けなかったり、狭い道で逆は谷という緊張する時間が続く、言われたとおりに足が置けなかったり、見上げるとザックにヘルメットがあたって下がり、前が見えなくなったりして、「ザックに上手に詰めれば高さもなくてあたらなかったはず」、「ヘルメットもちゃんと調節できていれば下がらなかったはず」と反省。
途中バテてた私を見かねて、トシさんが共同装備の食材(白菜他)を持ってくれた。
ヘトヘトになって到着すると、すでに来ているカラフルなテントから楽しそうな笑い声とかが少し離れていても聞こえてくる。
そんな中、ゆみさんにくっついて“キジ場”の確認。キジ場に行くのにも、足をひねってはいけないし、道に迷ってはいけないし、キジ場も新人にとっては気の抜けない登山だ。
夜は、雪が降り積もりだしたので、焼肉を明日にして「キムチ鍋」に。
私は自宅では、父と二人暮らしで、あまり鍋とか焼肉をしないので、たくさんの人数で鍋を囲んだりわいわい食べるのが凄く楽しかった。
そして、テントの中で火を使うとあったかかった。静かに降り積もる雪であたりは真っ白に、そして、私は頭が痛くて微熱が出た。
夜は寒くて怖くてなかなか眠れなかった。少し眠れて夜が明ける4時頃、隊長たちは起きてきて東尾根へ。
疲れて死んじゃうかもと思った昨夜が過ぎ、生きて新しい1日が来たことにホッとすると、それからグーグーに眠って、遅めの朝食をゆみさんととる。
「山のうえで食べれないと強くなれない」と、隊長に言われていたけど、あまり食べれず、自動的にゆみさんの食いしごきとなる(すいません、ゆみさん)それから、少しあったまると、また睡魔が襲ってきて昼寝をさせてもらう、これまた熟睡。
昼寝から覚めると、ゆみさんが洋ナシを剥いてくれた。‘お洒落だ!’とっても美味しかった。
そうこうしているうちに、男性陣が帰宅、夕飯の準備となる。その日は、なんと炭火焼焼肉!すごい!どうやら、炭がイマイチだったらしいが、「どんなけこだわりがある人たちなんだろう」と思いながら、火を囲むと暖かく、ゴミを燃やして有害そうな煙が出ていても離れられず、煙がしみて目から涙したりした。
翌日は、のんびり朝食をとった後、天気も良かったので装備を少し干したりしてから、下山開始。
登ってきた道を、降りるかと思うと不安で仕方なかったけど、隊長の鋭い眼光に促され、頑張って進む。
途中から、靴攣れをしてしまい、痛くてしょうがない。
疲れてしまって、会話もままならない中、ゆみさんが話しかけてくれるのが気分が楽になって嬉しかった。徳沢?につくと、‘ソフトクリーム’が名物らしく心がウキウキしたけど、「ここで冷たいものを食べておなか壊しても、みなさんに迷惑がかかる」と思い、ホットコーヒーを選択。
今度、来たら強くなってソフトクリーム絶対食べてやると心に決めた。
上高地まで降りてくると、今度は‘おやき’が売っていて美味しそう。
でも、私はもうザックをあけてお財布を取り出す元気もなく、座り込んでいると、トシさんが「食べますか?」とおやきを、下平さんが「飲みますか?」とペプシを差し出してくれる。「なんて、やさしいんだ!」と感激し頂く。
今度、来るときには「おやき2個食べてやる」と思った。1年後はもっとできることが多くなって、また来たいと思った。
たくさんの決意をした山行となった。
<後日談>翌日より、激しい筋肉痛で仕事を休んで行った整形外科では「入院するか、自宅療養1週間」を宣告され、その後1ヶ月に及ぶ筋肉痛との戦いとなった。向いてないかと本当に悩んだりしたけど、痛みが引くと、次の山行を楽しみにしている自分がいた