春山合宿報告書 その2
<山域>剣岳 早月尾根
<日程>2009/04/28~30
<メンバー>山口、森山
4月28日
名古屋 ⇒ 馬場島登山口駐車場(車中泊)
4月29日 晴れ
起床05:00 出発6:10 → 早月小屋TS14:30
4月30日 晴れ
起床03:00 出発04:30 → 剣岳山頂09:40~10:15 → TS13:10~13:55 →
馬場島登山口駐車場17:00 ⇒ 名古屋
余裕のないシゲは、頭の中に有ったコースと実際のコースが全く分からなくなってしまい報告に成りません。
多少、頭に残っている事を書きます。申し訳ありません。
4月29日
松尾平付近から雪が現れる。先日降った雪でトレースが全く無い。ゴールデンウィークは、我々が初めての登山者。
登って行くと小窓尾根・三の窓など剣の峰々が見える。剣は、どこから見ても神々しい。
テン場は、我々のテントのみ。日中は気温が高く小屋の屋根から落ちる雪解け水を水筒や鍋で集め、水作りのお仕事はなし。
その後早月小屋に、数人の登山者が泊まりに来た。
2日遅れの山口君の誕生祝いにワインで乾杯。
4月30日
薄明かりの中、出発。雪は、適度に締まっていてアイゼンがよく効く場所も有るが、凍った斜面に新雪が積もっているので緩い斜面でもしっかりとアイゼンを掛けないと雪ごと流されて行ってしまう場所も多く苦労した。
山口君が付けてくれるトレースへ確実にアイゼンを効かせながら慎重に登っていく。
歩き始めてから2時間、急な雪壁(2600m峰か?)をキックスッテプで登って行くと目の前に剣岳が現れる。
ピークは、近いと思ったが大違い。ここからが核心でやせ尾根や傾斜のきつい斜面を行く事になる。
途中、岩場を巻き登ろうとするも斜面がアイスバーン状態。ここでハーネスを付けザイルを出した。
尾根伝いに行けない場所は、雪面をクライムダウンとトラバースを交えながら進んだ!正直 怖かった。
カニのハサミは鎖がほんの少し出ているだけで、ほとんど雪壁になっていた。
早月尾根の稜線から頂上稜線に向かって正面にみえるルンゼは、新雪が風で飛ばされアイスバーン状態だが、ルンゼの上部に支点があり、それほど傾斜もないので最短距離で剣の稜線に出る事にした。
登山道ではないので落石や浮石に気をつけながらルンゼを抜ける。
稜線へ出てから山口君が先頭を譲ってくれる。ナイフリッジ状の稜線を慎重に行くと祠の屋根が雪の中から出ていた。
山頂は、我々2人だけ。富山県警のヘリが頭上を旋回して行った。晴天無風、360°の大展望。
振り返ると早月尾根に我々のつけたトレースが早月小屋へと伸びている。他には、源次郎尾根から登り別山尾根を下ったと思われるトレースが有った。
今日中に名古屋へ帰る我々には、景色を楽しんでいる時間は余り無く、記念写真を撮りレーションを食べたら下山開始。
最後のルンゼなど2か所で懸垂下降。雪面をトラバースした所などでザイルを出した。
雪も腐り始めていてアイゼンが効きにくく雪の下が凍っている斜面は、不用意に足を置くとすぐに流される。
13時10分 早月小屋着。小屋には、何パーティーかが登って来ていた。昨日、小屋に泊ったパーティーの人たちは、登った気配が全く無い。
13時55分 テントを撤収、下山開始。途中、シリセードーで飛ばす。
17時 登山口駐車場着。最高の登山が出来た。
緊張しっぱなしシゲは、山頂でバームクーヘン・アメ各1個を食べただけで全くお腹がすかなかった。
天候に恵まれたことも有り登れたが、やはり体力が足りない。
山口君には、迷惑の掛けっぱなしだったが、目的は何とかクリアー出来た。