個人山行報告書
<山域>中央アルプス 宝剣岳 中央稜
<日程>2009/04/12
<メンバー>青山、水戸、エイチ
1 行動記録(H21/4/12青山・水戸・エイチ)
0712菅の台バス0800しらび平RW0940取付中央稜登攀)1410宝剣岳頂上1500(北稜下降)1600千畳敷1700菅の台
2 気象
~4/11 3日間くらい晴天が続く。5月後半並の暑さが続く。
4/12 千畳敷で積雪深390cm。ライブカメラでは、頂上に着雪。東面の岩は黒々。
登攀中でも、薄いフリース1枚の暑さ。目出帽も不要なくらい。無風快晴。
3 行程
(1) 千畳敷~取付
トレースは八丁坂から浄土平まである。途中まで利用し、オットセイ岩の手前で左に別れ、取り付きバンド目指して、つぼ足。所々、膝下まで埋まる。
(2) 宝剣岳中央稜の登攀
・0940登攀開始、1410登頂(登攀時間4時間30分)4ピッチ
・リード青山、ビレー兵藤、ラスト水戸
・総じて硬く素晴らしい花崗岩
1P: Ⅳ+ 45m泥草付~ベルグラの着いたルンゼ
取付バンド真下やや左に上がる。残置ハーケン2個があり取付と判断。アングル1縦横1を打ち登攀開始。左方向へ進むが人工ルートになってしまい、続いて直上を試みるが脆いハング帯に頭をふさがれ進めない。取付からカンテ状を右へ回り込むと踏み跡のついた草付と残置ハーケンが見つかり、正しい取付はもっと右方向と判断する。
正しい取付まで5mのトラバースをして、踏み跡のある急な草付を15m登る。続いて急なルンゼに入る。このルンゼにベルグラが張り付く。所々スラブ状で岩にホールドがなく、薄く不安定なベルグラにピックを引っ掛け登る。ルンゼの上部で雪壁状に厚くなりダブルアックスを交える。ルンゼの出口の太い灌木でビレー。
2P: Ⅳ 40m雪壁~カンテのA1
灌木支点の真上にハングの凹角があり、当初ルート図の核心Ⅴ級ハングと考えるが、まったく残置支点が見当たらない。灌木支点の左の雪壁に進む。雪壁5mでカンテを回り込むと、残置ハーケン連打の岩壁があった。カムでランニングをとりつつA1で登る。アブミからフリーへ移行という動きが何度も現れる。傾斜は垂直前後。高度感のあるカンテを登り切り、ピナクル直下に出る。ピナクル直下のクラックにカム3発を決めてビレー。
3P: Ⅳ 40m凹角のA1~オケラクラック~雪壁
ビレー点から残置ハーケン2に導かれA1で直上する。ピナクルを右から巻くと目の前にオケラクラックが飛び込んでくる。オケラクラックの傾斜は40度くらいで、アイゼンの幅を微妙に前後する広さが続く。クラックの上部でフェースが現れ、ベルグラの着いた部分を慎重に超えて、ハイマツでビレー。
4P: 60m 急で細い雪稜
ビレー地点から10m前進して、稜が急登になる地点のハイマツでビレーし、ナイフリッジを進むと、宝剣岳頂上岩でビレーできる。雪が豊富でスタンディングアックスビレーで終了。
(3)頂上~北稜~八丁坂~千畳敷
北稜はクサリが出ている。夏道沿いに進み、八丁坂から下山。