個人山行報告書
<山域>中央アルプス 木曽前岳~越百山+40kmラン
<日程>2009/03/9~3/1
<メンバー>青山・山田
3/9(月) 曇り 10:30木曽駒高原スキー場~16:00避難小屋
初日は7合目避難小屋までなので、名古屋を7:00に出発し、木曽駒高原駐車場に10:00着。
歩きだすと新しいトレースがあり、「しめしめ」と思ったが、それは釣り人のトレースで、登山口前でトレースが無くなってしまった。
以後膝ラッセル、許して・・・。
20分おきぐらいにラッセルを交代し、16:00に避難小屋着。
入り口のドアが雪で完全に埋まっていたのでスコップで一時間弱の土木作業をしてチェックイン。
さっそく薪ストーブ宴会を開始。小屋ノートを見ると、前回の利用者も「猫屋敷」の山口・青山で、ちょっと気が引けた。ごめんなさい。
ガスを節約しようとストーブの半沸かしの湯でパスタを湯がいたが、温度が低かったらしくせっかくのデュラム小麦パスタがベチョベチョのうんこパスタになってしまった(萎)。パスタは熱湯でどうぞ。
3/10(火) 晴れ~強風 6:30小屋~10:00麦草岳~12:00牙岩通過終了~13:00木曽前岳~15:00頂上木曽小屋
6:30出発。麦草まで膝ラッセルだったが天気は最高。
麦草からの下りはちょっと急で草付交じりとなるので要所クライムダウン。
牙岩は見た目は立派だが、岩場は横の雪面を巻いて通過するので大したことは無い。
が、巻いては稜上にラッセルを度々繰り返すので運動量はなかなか。
木曽前岳への登りは正面のルンゼを詰めると岩が出てきてハマルので左右どちらかの雪面から巻くと良かった。
前岳から玉ノ窪へ下るあたりで急に風が強まりほとんどホワイトアウト。
頂上木曽小屋は雪で埋まりかけており冬季小屋の入り口が分からず、結局はテント。
天気図は明日ぐらいから冬型が決まるらしく、本州には縦の等圧線が5本もある!大陸の高気圧が急接近しているので後半は天気に恵まれるだろう。トシは夜中に2回もトイレにいっていた。ドンマイ。
3/11(水) 風雪ときどき晴れ 7:00発~11:00宝剣通過終了~13:00檜尾岳~16:00木曽殿避難小屋
朝起きると強風・低温。余裕がなくて木曽駒頂上撮影はパス。中岳を稜通しに通過し、宝剣へ。
雪の付着が多く、クラストしてるのでちょっと緊張する鎖場トラバースが何箇所かある。
南稜にワンポイント6mぐらいのナイフリッジがあり、雪の付き方が嫌な感じだったので1ピッチロープを出した。
果たして、ナイフリッジにステップを刻んでいるときに足元の雪面が「バスッ!」という音と共に小さな板状雪崩を起こして千畳敷側に落ちていき、かなりビビった・・・。以後稜線は8割方は夏道が使えた。
宝剣を過ぎると見事に晴れてきたが、「等圧線5本」仕様の強烈な西風が吹き付けるので顔面が痛いよー。
木曽殿の避難小屋は新しく建て直されていた。
入り口のドアが氷で埋まっていたのでまたもや1時間ぐらいかけてピッケルのブレードで削って滑り込んだ。今夜は小屋泊まりだー!
3/12(木) 晴れ・強風 7:00発~9:30空木岳~南駒11:00~仙涯嶺通過終了13:00~越百山15:00~16:00避難小屋
今日は一段と風が強い。空木岳までは度々耐風姿勢をとりながらチョロチョロ登る。
頂上かと思ったら「第一高点」と書いてあり、頂上はまだ遠くに・・・。
氷化した斜面のトラバースと氷・硬雪のびっしり詰まったガリー状が交互に延々と続くのでちょっと食傷気味になる。
頂上直下で伊那側から風に飛ばされた40cm四方ぐらいのクラストした雪片が「ボフッ!」とトシの頭に直撃し、そのまま木曽側の遥か遠くまでびっくりする距離をヒラヒラと舞っていったぐらい風が強かった。痛そー!(笑ったけど)。
南駒ケ岳の登り返しにうんざりし、いよいよ仙涯嶺。
稜通しは岩場でかなり難しそうなので木曽側の、岩と雪の接点沿いを巻く。
途中一箇所10mの鎖場トラバースがあり、そこだけはかなり際どかった。65度ぐらいのクラスト斜面で足元はスパッと切れていた。鎖も途中までがんばって掘り出したが、途中から完全に埋まっていたので使えなくなった。ゲゲッ!ロープは出さなかった(というか出せなかった)。アンカーもランナーも潅木で取れそうだったので、ここはロープを出した方が無難と思う。
あとは越百山までバテバテの体を引きずるように至福の縦走=天気は無風ド快晴の大展望付き日焼けサロン!
今日も小屋泊まりかと思ったら、またも入り口が分からずにあ~テント。「避難(できない)小屋」はもう嫌。
3/13(金) 曇り~雨 6:00発~9:30伊那川ダム~11:30須原駅~12:00木曽福島駅~14:30木曽駒高原スキー場
越百山の下山口=伊那川ダムに荷物とトシをデポして、前もってデポしておいたランニングシューズに履き替えて須原駅まで20kmランニング。二時間弱で走破。
木曽福島までJRに乗り、そこからスキー場までバスに乗ろうと思ったが向こう2時間バスの便が無く、タクシー代をケチり止む無く再び20kmぐらいのランニング。電車乗車のインターバルで脚に乳酸が溜まり、苦痛のあまり行き倒れそうになった。
車のシートに腰を収めた時はあまりの心地よさにそのまま即身仏になりそうに。
トシを回収し、瑞浪のブロンコビリーでサラダバーを食いしごいて帰名した。