個人山行報告書
<山域>中央アルプス 奥三ノ沢 アイスクライミング
<日程>2009/2/7~8
<メンバー>山口、水戸、田村、佐合
2月7日 快晴
名古屋8:00-駐車場11:15-林道終点12:00-A1沢ちょっと手前17:00
初日の朝、猫屋敷に全員集合し装備を積み込んで出発する。
今回は、佐合さんの初泊まり山行&初アイスクライミングで、山も歓迎するかのように見事な快晴。
高気圧ガールこと水戸女史の力いまだ健在!
駐車場は大きな赤い橋を渡った砂防ダム周辺にあり、車は一台もない。どうやら奥三は貸切になりそうだ。
パッキングして、本日の長い川原歩きへ雪の少ない林道を出発する。
佐合さんは今回の荷物の重量は初めてのようで、ザックの頂上が自分の頭より高くなってバランスが悪く、時々ザックのベルト調整やパッキングの状態を見てあげ、多少は歩きやすくなったであろう。
林道終点から川原に降り、いきなり飛び石で川を渡り左岸へ。
その後、川沿いに歩き再び徒渉。今度は、石が滑っていたり表面に氷が被っていたりしていたのでアイゼンを装着し、難なく通過。
こんなことを7回も繰り返したため時間がかかり、川原歩きにまだ慣れていない佐合さんが途中、足を攣ったこともあり今日のテン場はA1沢のちょっと手前のところとする。やはり、朝一で入ればよかったな~と後悔。
晩飯は、水戸さんが調達してきた美味しい牛肉ですき焼き。
水戸流すきやきはかつおや僕の作り方と違い、また新たな発見であった。
2月8日 曇り後晴
B.C.6:15-奥三の沢出合8:30-F1クライミング(田村、水戸)-奥三の沢出合13:00-14:00B.C.14:40-駐車場17:30
もうすぐ夜明けとなる中を奥三の沢へ向かう。
途中でA1沢やA2沢が氷結しているのを確認できて、三の沢への期待が膨らむ。
ベースを出発して約2時間、目の前に堂々とした奥三の沢のF1が聳え立ち、誰もいない。
早速、アイスの準備を始め今シーズン初めてだったので、みんな各自の武器を手に取り氷に突き刺す。
アイス初めての佐合さんに、足の決め方やアックスの振り方などを教える。
靴とアイゼンは新品であったが、アックスは僕の物を貸してF1下の方で練習。
この間に、田村・水戸パーティーでF1を登ってもらい、トップロープを張りに行かせる。
カツオリードでF1中央の凹角状の氷を登っていく。上の抜け口で、ちょっと苦労していたが気合一発で見事完登。
カツオの雄たけびが、静まり返った滑川の谷に響き渡る。
フォローの水戸さんは途中力尽き、あろうことか両手からアックスを放してしまった。頭上1mぐらいに突き刺さっているアックスへ、アイゼンだけで登り返し何とか回収。その後、F1を登りきりカツオのビレーポイントへ。
この時点で、トップロープで練習するには時間がなく、二人に懸垂で降りてもらうことにした。
佐合さんと僕は、二人の登攀中にF1左側の氷で5mぐらいのトップロープでアイスの練習。
「決まれば面白い」との佐合さんの感想はまさしくその通りで、そうなるためには練習あるのみ。佐合さんは疲れるまで登っていました。
それぞれのクライミングを終え、みんなでF1前に集合し記念撮影してベースへ戻る。
初日にここまで来ていたらもっと登れたのにな・・・。
しかも出合にすばらしいベース地点がありテントの中からビレイができそうだ。
ここをベースにして合宿すれば、充実したアイスクライミングを楽しむ事ができるだろう。
でも、今の僕にはそんなに休める余裕がないのが残念だ。
テントを撤収し、いざ駐車場へ。
帰りも同様に7回の徒渉があったが、往路とは違い僕以外の3人は川へ浸水。
水戸さんは最初に派手に川へ落ちたのをきっかけにそれ以降は、「転ぶよりは濡れる方がまし」を見事に実践。
これでは、渡渉は上手にならないのだが・・・。
敬神小屋から最後の登り返しで駐車場へ到着。今回は、天気も恵まれ、氷も好きなところを登れて充実した山行でした。
く記)山口