個人山行報告書

<山域>中央アルプス 木曽前岳~木曽駒、宝剣~檜尾岳
<日程>2009/1/15~17
<メンバー>山口、青山

1月15日 晴時々曇り

木曽駒高原スキー場6:40-林道終点7:50-七合目避難小屋12:40

 昨日の夜に名古屋と出発し、木曽福島駅到着後タクシーで木曽駒高原スキー場へ向かった。
ラテを必要としない時間から、雪の少ないスキー場の中を歩き出す。
ここのスキー場は、今後スキーヤーで賑わう事はおそらくないだろう。
トレースの残る林道をプルが先行していく。林道終点で一服し、夏道に向かう。
2年前に来た時よりも若干雪は少なめのような気がした。
尾根に上がり、五合目付近に着く頃にはトレースも消え膝位までのラッセルとなった。
途中で先頭を代わり、ラッセルしていくがプルがなかなか追いついてこない。どうやら、体調がよくないようであった。
お昼過ぎに七合目避難小屋に到着し、本日の予定では麦草岳へ足を伸ばす予定である。
休憩のため小屋に入るが、薪ストーブのある居心地の良い空間の甘い誘惑に負け、ここで泊まる事に決定。
早速、薪を燃やし始め暖かい午後を満喫した。
16時からプルに天気図を取らせたが、まだまだ未熟であるがクライミング同様着実に進歩はしていた。

1月16日 晴後曇り 風強し

七合目避難小屋7:00-麦草岳9:30-木曽前岳13:00-玉の窪13:20-木曽駒ケ岳14:20-宝剣山荘15:10

 昨日の夜は満点の星空であったが、朝は稜線に雲がかかり風も強い。小屋からわかんをつけ、プル先頭で出発。
途中一回、交代したがそれ以降下山まではプルに先頭を行かせた。
麦草岳に着く頃には、牙岩へ向かう稜線も見渡せ、木曽駒ケ岳もちらほら見え始める。
牙岩の稜線はそれほど難しくなく、木曽前岳の登りのルートファインディングをプルに任せたが、直登のルートを採用し途中で行き詰まり、稜線直下で右から回り込んで頂上に出た。
稜線上は風が強いため、玉の窪まで進む。
小屋の裏側で小休止し、ガスの中木曽駒ケ岳へと向かう。
人気のない頂上ではガスがかかったり晴れたりで、ぱっとしない天気だが、はるか下界の方を見下ろせば天気が良い。
時間も大分迫っているのでとっとと先に向かう。
夏道沿いに進み、途中宝剣沢側のトラバースに向かうが雪面が氷化しており稜線に登り返す。
稜線に上がりきった地点では、視界がさほどなく地図で方向を確認する。
プルは全然違う方へ行く先を示し、再度二人で進行方向を確認。
どうやら地図をちゃんと読めないようだ。そして現在位置もよくわかっていなかったらしい。
もう少し地図を読みながらの登山をしないとだめだなと思った。そして、地図で確認する癖をつけないと。
宝剣山荘到着は3時過ぎであったので、本日の幕営地をこことし、16時からの天気図に間に合うようにテント設営に取り掛かる。
小屋の脇で風が弱いところに張ったのだが、その後風向きが変わりテントと小屋の隙間に雪が吹き込んできた。
そのため、夜中にプルは雪かきへと行く破目となった。

1月17日 晴時々曇り

宝剣山荘8:30-宝剣岳8:50-極楽平9:40-檜尾岳12:20-檜尾尾根登山口バス停17:30-菅の台バスセンター18:10

 本日は朝から寝坊の始まりになった。そのため、出発は8:30の会社出勤時間と同じになってしまう。
幸い、天気も良く宝剣南稜は楽しかった。先頭のプルはちょっぴりびびっていたけど。
極楽平から千畳敷が見え、観光客が外で賑わっていたが登山者は誰一人といなかった。
確かにあの千畳敷カールに降り積もったふかふかの雪に突っ込む物はいないだろう、高みの見物である。
檜尾岳までの稜線は、雪が締まっていて比較的歩きやすかったが、プルは時折もなか状の雪にはまり、歩きづらそうだった。
檜尾岳へお昼過ぎに到着し、予定では空木までだったが時間も遅く、明日は天気が崩れるとの事でエスケープルートの檜尾尾根で下山する事にした。
まぁ、朝寝坊する人には空木へ行く資格はないだろう。
檜尾尾根も樹林帯へ入ると深いとこで腿ぐらいのラッセルとなる。
下りとはいえ、ふかふかの雪はなかなか手強い。下山するのに5時間ぐらいかかってしまう。
ラテを使う前に林道バス停に着き、今日はここで泊まろうかなと思っていたら、プルが「下まで歩きましょう、4キロぐらいですよ」と問いかけてきたので、しょうがないと思い下界の美味しい食事を頭に浮かべ、ラテをつけながら林道を進んだ。
菅の台バスセンターに到着し嫁さんが迎えに来てくれるとの事で、待ち時間を使い晩飯と温泉と堪能。嫁さん、有り難う、有り難う。