アメリカ離島データベース
  10.北マリアナ諸島 (サイパン)(北太平洋)

 
◆基本情報
 
1.位置 北緯15度12分、東経145度45分
2.面積 477平方km
3.海岸線総延長 1482km
4.気候 熱帯海洋性、温暖多湿(北東貿易風)、7月〜12月が雨期でスコールが多い。台風の頻度は少ないが勢力は強い。季節により若干の気温変動あり。
5.土地 南部の島々は、サンゴ起源の石灰岩の比較的平坦な台地と、周辺部の珊瑚礁からなる。北部は活火山島あり(Pegan, Agrihan)。
6.最高点 965m(Agrihan島)
7.資源 漁業資源、観光資源、耕作地
8.土地利用 田畑15.22%、果樹園6.52%
食料は基本的に外部に依存
9.インフラ 生活インフラは完備
道路総延長362km
港湾2(テニアン、サイパン)
空港6、ヘリポート1
インターネットドメイン:.mp
10.その他 サイパンで地下水汚染が問題化。開発と環境保護の両立の問題。

 

◆島の歴史など 

サイパン島をはじめとした十数の島々から構成される。紀元前からチャモロ人が海を渡って定住していたが、1521年、マゼラン艦隊が「発見」。1565年、スペインが領有を宣言し。当初は、スペイン支配に反発する原住民による略奪行為から、「盗賊の島」と呼ばれていたが、のち、スペイン王妃マリー・アンヌにちなんで「マリアナ諸島」と改名。1898年、スペインは米西戦争敗北により、島をドイツに売却。第一次大戦時に日本軍が無血占領し、戦後、国際連盟により日本の委任統治領として、南洋の軍事拠点となる。1944年、アメリカ軍による占領後は、日本本土爆撃の重要な拠点となり、広島へ原爆を投下したB29「エノラ・ゲイ」もテニアン島から出撃した。第二次世界大戦後、国連による米信託統治領であったが、1970年代に住民投票により、独立を選択せず、アメリカとの関係を深める道を選んだ。アメリカとの政治同盟憲章が1975年に採択され、自治政府と基本法が1978年に発効した。

島の経済は連邦政府からの援助に依存しているが、自治政府の収入の増加により、援助のシェアは減少傾向にある。主力の観光産業は島全体の雇用の半分、GDPの1/4を創出している。近年、観光客は年間50万人を超えており、ほとんどが日本人。このため、日本の不況の影響を受けている。衣料品の製造業は、米国本土の免税措置により、17,500人の主に中国人労働者を抱える最重要産業となっている。

 

◆住民データ
1.人口 80,006人(2003年)
2.平均年齢 30.1歳(2002年)
3.人口増加率 3.37%
4.平均寿命 76.16歳(男女平均:2003年)
5.出生率 1.75人
6.民族構成 混成だが、多い順にチャモロ人、ミクロネシア人、コーカサス系、日本人、中国人、フィリピン人、韓国人など
7.宗教 キリスト教が多数派だが、伝統的信仰が残存
8.言語 英語、チャモロ語、カロリン語
(住民の86%の日常会話は非英語)
9.識字率 97%(1980年)
10.産業 衣料品、観光、牧畜、小規模な農業

◆島へ行くには:

日本から3時間程度のフライトということで、家族連れなどに人気のビーチリゾート。サイパンへの直行便が、成田、関空、名古屋から設定されている。就航会社はコンチネンタル・ミクロネシア航空、JALウェイズ、全日空、ノースウエスト航空。サイパンからロタ島、テニアン島へのアクセスが可能。

 

 


 

北マリアナ諸島=サイパン地図

◆データ出典:米国CIA(中央情報局)

 

 

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